『いいクルマ』とはなんだ? その5(1位、2位)
いよいよ1位、2位ですが、あくまで(見た目以上に)『いいクルマ』ですから、それほど見栄えのする車では無いですよ!!悪しからず!!あくまで「見た目はダメそうだけど、その予想を良い方に裏切ってくれる」という振り幅のデカさを測定した上での1位、2位です。 第2位 フィアット・パンダ(213万円〜) もしかしたらブーイングがあるかもしれないですが、誰がなんと言おうとも、このフィット・パンダはコンパクトカーとして『正義』。長所はイタリア車らしいこと。そして短所もイタリア車らしいこと。要するに「ぶっ壊れてもいいから、アンダーステアにはしない」という気の触れたブランドが掲げそうなポリシーを貫いています。イタリアの自動車産業はスーパーカーだけじゃない!! おそらくこのクルマに1.6Lターボ200psみたいなエンジンを乗せてMTにしたら、日本のドライバーにはとても御せないような『じゃじゃ馬スパルタン』になるはず。アバルトみたいに足を固めてあれば、多少は無難になるけども、ノーマルの足でこの車高(1550mm)ですから、フロントタイヤのアライメントだけでなく、ボディのロール加減も考えて慎重にステアリングを切らないと、急激なトルクステアでクルマが簡単に横向いちゃうでしょう。 トヨタが設立したGRから今度発売される200psのヴィッツ、あるいはすでに発売されているルノー・ルーテシアRS(200ps)は、ある程度まではトルクステアを抑制するLSDに類するシステムが付いた上での、200psという出力が可能(と判断されている)わけで、エキサイティングなドライブならパンダの85psでもそれなりに楽しめます。 アンダー傾向の大きさをざっくり表すと、アクア・ヴィッツ・ポロ・ルーテシア>スイフト・デミオ>パンダといった順です。ドイツやイギリスで評判が良いのは、スイフト、デミオ辺りらしいですが、それでもパンダをはじめとするフィアット車は独自の世界観を持っていて、熱狂的なファンを獲得していることが素晴らしいです。A/Bセグ全般を見渡しても『貴重なエンスー向けの特別な1台』だといっていいと思います。運転がちょっと難しいという意味でも。 ただし日本車やドイツ車が競い合う基準で比較したら、様々な項目で軒並みクラス最低を出すでしょう。燃費、加速性能、衝突安全性