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Nワン・モデューロX ホンダを理解するカギになるモデルかも

  ひと昔前とは大きく変わって、日本車もブランドごとに特徴がでてきたな!と大雑把な印象を持っています。その中でも特にホンダのクルマは個性的で、いろいろ考えて作っているんだろうなと想像できるのですが、ラインナップ全体を見渡すと、あれ?っと思うところもあります。   例えば・・・、長距離で使うクルマと、専ら短距離ばかりのクルマでは、当たり前ですが作り方が違います。5時間走り続けてもぜんぜん疲れないクルマというのは、基本的な運転動作がとにかく楽に作られています。低回転からしっかりとトルクを出してスムーズに加速できて、どんな速度域でも安心して握れるハンドルと、きっちり踏んだ分だけ効くブレーキ。さらに優れた静粛性であったり、コクピットにおいて圧迫感を感じないだけの広さと無理ない姿勢で走れる運転環境・・・あとは当然に乗り心地でしょうか。   ホンダの日本市場におけるラインナップを見たときに、「長距離向け」としてオススメできるモデルがあまり見当たらないです。フラッグシップのレジェンドは、長距離サルーンにするには車体が大き過ぎますし、ハイブリッドのみの設定なので高速を定速巡航するにはベストのパワーユニットとは言えません。ハイブリッドだけになってしまったアコードも同じことが言えます。   ミドル級の排気量2〜2.5Lの直4自然吸気ユニットを搭載して、CD値(空気抵抗)も低くおさえつつ、ゆとりのある車内空間をもつ長距離車がない!という状況です。ちょっと前までは自信を持ってオススメできるオディッセイがありましたが、現行モデルからはなんとフラッグシップ・ミニバンへと華麗に転身してしまいました。その後釜として登場したのがジェイドですが、こちらはホンダ新開発のダウンサイジングターボを搭載するフィット派生のプラットフォーム車で、静音性(ターボはうるさい)・足回り・車体剛性といった基本的な性能が先代オディッセイ(アコードベース)からワンランク下げられていて、長距離適応性は下がってしまいました。   カーメディアからもホンダの基本的な開発姿勢に疑問?といった見出しが増えまして、その内容を鵜呑みにはしないですけども、いよいよホンダはスポーツカーと乗用車を大きく分けて考えるようになったのかな?・・・と時代の流れに寂しさを感じることもあります。シビックtypeRが700万円越えになるとかで

VWとBMWがピンチ! クルマ好きなら報道される前に気がつくだろうに・・・

  アメリカでVWのディーゼルエンジンにあっては成らない偽装があったと大々的に報道され、今度はBMWにも飛び火しました。BMWはすでに日本でもディーゼルを発売しているので、騒ぎが大きくなればBMWの日本販売の7割を占めるという、ディーゼルを買ったユーザーの肩身がどんどん狭くなるかもしれません。ちょっと不憫ですね。   とは言うものの、今回の一件をきっかけに日本のユーザーもクルマ選びのあり方を考える必要があるのではないでしょうか。カーメディアの評論家が必ずしも正しいことを書いているとは限らないし、場合によっては出来の悪いクルマを売るために買収されているかもしれない・・・と理解できるくらいのメディアリテラシーが要求される薄汚い世の中になってしまいました。   大学進学率がアホみたいに高いせいか、日本人全体が「自分は高等教育を受けて頭が良い」と過信しているスマホ片手の「情報馬鹿」に成り下がっているように感じます。そんな世相を反映してか、クルマのブログをせっせと書いていると、中には記事の内容が気に喰わないという人々がしばしばブチキレたテンションで反論してきますが、その内容から「情報馬鹿さん」であることは結構簡単に見抜けます。こちらもブログ書いているくらいですから、こりゃウィキペディアから引用しているなとか、評論家が使う常套句だなとかほぼ100%解りますから。   例えば、レクサスISにHVが設定されたときに、某有名評論家が雑誌で「なんでリチウム電池を使わないんだ!」なんて書いているのを見かけて疑問を感じたことがありました。そこでその記事を引用した上で「リチウムはニッケル水素よりも発熱処理が難しいからレクサスは万全を期したんじゃないの?」と自分のブログでツッコミを入れたところ、「ニッケル水素よりリチウムが性能がいいのは常識だろ!オマエは馬鹿か!」みたいなコメントが来ました(笑)。   「バカはどっちだよ〜」と思いながらも三菱のEV開発者がその苦労をまとめた本があったので、「読め!」とばかりに紹介しておきました(その後反論なし)。新型NSXの実験車両も燃えてましたが、高性能になればなるほどにリチウムは急激に発熱するのも常識だと思うのですが・・・。有名評論家が偉そうにバカ言ってるのが諸悪の根源なんですけどね・・・。レクサスがコストをケチってるって?

自動車雑誌よりも LEON の方がクルマ選びのタメになる!?

  ちょっと発売日が古いですが、男性ファッション雑誌「LEON」がクルマ特集をやっていたので、休暇中にちょっと読んでみようと購入してみました。「モテるクルマ選び」という非常にキャッチーなタイトルが付けられています(わぉ!)。「モテる」なんて自動車の専門誌では絶対にありえない特集ですね。大変失礼ですが、国沢(光宏)さんとか松下(宏)さんとか「男捨ててる」ようなライターが、今さらに「モテるクルマ」を語ったところで説得力なんてないですけどね。   最近はやたらと「つまらない」と散々な評価のカーグラフィックですが、渡辺(慎太郎)さん、中村(昌弘)さんの2トップの書く文章に色気が無いのが根本的な理由なのでは?と感じています。やはりこんな編集部が「モテるクルマ」なんて企画をぶち上げることは今さらに無理だと思いますし、松任谷さんが語っても若い人には届かないでしょう。ちょっと指摘させてもらうと、10月号からマセラティ・ギブリの長期レポートが始まりましたが・・・このクルマを語るという心構えが全く無いですね。どういう人がこのクルマに1000万円払うのか?ナンパの道具とはいいませんけども、やはり色気を感じさせるクルマとブランドの魅力があってのことだと思います。しかし渡辺さんはなんとも無機質過ぎてギブリなのかフーガなのかよく解らないレポートに感じます。マセラティですよ!   さて「LEON」の特集ですが、これでトヨタ86とか出てきたら大爆笑!なんですけど、出版不況にもめげずに堂々と続けている大手ファッション雑誌ですから、そんなチャチな不始末などするはずもなく、出てくる車種と理由が斬新でこれがなかなか説得力があります。まあ「クルマといえばSUV」といった一般ユーザー感覚の切り口は、クルマ好きであればとりあえず面食らいます。専門誌では「SUV=新種のファミリー・カー」というスタンスからはみ出ることはなく、ブランドがBMWでもポルシェでも、あくまで「肩の力が抜けたファミリーカー」という位置づけです。決してSUVをメインストリームには置かないわけですが、「LEON」のような一般誌では「セダン=ファミリーカー」であって「SUV=モテ車」という大前提から始まります。   「CUV」なんて用語は自動車専門雑誌では全くと言っていいほど見かけないのですけど、今回LEONではじめて知りました!マカ

BMW乗りに「安さしか取り柄がない日本車」と言われた・・・

  この前BMWミニから電話がかかってきて「どうですか?」なんてお伺いがありました。「ジョンクーパーワークス」という最上級のスポーツグレードが追加されたのを知っていたので、「JCWの試乗車ってありますか?」と訊いたら、試乗車が週末ごとに各店舗を回っているので来る事になったら連絡しますよ!とのことでした。さらに「他のグレードには興味がないですか?」と食い下がるので、以前試乗して見積もりも貰った「クーパーS」の実勢価格(主なオプション込みの在庫車で頑張れる価格)を尋ねると、当然のことですけども少々歯切れが悪くなりました・・・。   「じゃあ逆にどれくらいなら納得できますか?」というディーラーマンの常套手段というべき切り返しが飛んできて、すかさず喰い気味に「今は3シリーズが400万円乗り出しくらいで買えるらしいじゃないですか!同じエンジンならそれ以下じゃないとちょっと・・・」。知らない人の為に説明を加えると、現行ミニは「ワン(1.2L)」「クーパー(1.5L)」「クーパーS(2L)」「JCW(2L)」の4グレード(全てターボ)があり、2.0LはBMWのFR車で使用されるものを縦置きから横置きに変えたものが使われているので、クーパーSとBMW320iはほぼ同等のエンジンのクルマとなります。   ちなみにクーパーSが発売されたときは、BMW2LのFF版ということで、すぐに乗りにいきました。個人的な興味はホンダやマツダと比べてどうか?という点でしたが、拡大化されたとはいえ、ミニのボディには不釣り合いなエンジンですし、BMWのFFの経験値の低さを考えると比較するのは可哀相なレベルでした。トラクションなどボディサイズに起因する不利の他に、残念ながら小型車が有利であるはずの「ハンドリング」があまり冴えませんでした。ゴルフGTIのような自在感あるハンドリング、あるいは自然吸気なので当然ですがスイスポのような普通車の枠を飛び出すようなウルトラスムーズなハンドリングには遠く及ばないレベルです。これが本当に新しいミニの全力投球なのか?・・・まあこのクルマはハンドリングが平凡でも楽しむ余地はいろいろありそうですが(内装など)。   ディーラーマンの話ぶりでは、在庫車の有無と販売のタイミング(決算前?)によっては、クーパーSでも300万円台半ばで出せる!みたいでした。ミニ・クーパーS

プジョー308 に VWパサート・・・欧州COTYってどういう基準?

  欧州ブランドと聞くとなんだかカッコ良くて華やかなイメージがあるかもしれないですけど、実際に欧州各地で見かける乗用車は、やたらと汚らしくて地味なものが多かったりします。日本の雑誌は謙虚で自国のメーカーに対して厳しくて「マツダのデザインはやっと欧州水準だね・・・」くらいなニュアンスが多いですが、アメリカやドイツの雑誌では「マツダカッコ良過ぎ!日産もカッコ良過ぎ!もはや普通車ブランドの次元ではない!」くらいに書かれたりするんですよ!(それはそれで褒め過ぎじゃね?と感じたりもするのですけど)   「世界の自動車オールカタログ」などを眺めていると、海外ブランドで日本未導入のクルマは、日本で売っても絶対に売れないだろコレ・・・ってクルマが多いです。日本で目にする輸入車とは全くデザインの質が違うのですよ。このギャップは一体何なんだ?・・・日本で売れている輸入車と言えば、1位メルセデス、2位VW、3位BMW、4位アウディ、5位ミニ、6位ボルボ、ここまでが1ヶ月で1000台以上を売る能力があるインポートブランドです。この6社は日本を主要な市場と見做して、日本人が好きそうなデザインのクルマを投入する努力を続けています。日本車よりも日本的なデザインを創る6ブランドですね。   一方で日本のユーザーの嗜好なんて全く意図していないであろう欧州フォードは、フォーカスもフィエスタもなんだか欧州ローカル感が剥き出しで、そのせいか日本ではさっぱりです(新型マスタングは大好評ですが)。結局のところ日本で欧州車に乗る人ってのは、そのほとんどが欧州的なライフスタイルなんてどうでもいい(何の価値もない)と思っているわけです。「そのままの欧州車」ではなくて、「日本市場の嗜好をブレンドした欧州車」を見て、やっぱり欧州車はカッコいいな!とか思っているわけです。彼らに本質が欠如している!なんて言葉をぶつけるのは野暮ですし、やはり日本人のデザインセンスは海外でも高く評価されてますけど、かなり高いレベルにあります。フェラーリやマセラティの近年の代表作をことごとく仕上げたのは日本人デザイナーです。   2000年代に日本で業績を伸ばしたアウディは、日産からスカウトした和田智のデザインによって見事にブレークスルーを果たしました。BMWもクリス=バンドルのやたらとゲイっぽいデザインが、アメリカなどではかな

スバルとBMWがどちらも魅力がない理由・・・

  初心者でもクルマに興味を持っていれば、割合に早く解ると思うのが、この2つのメーカーが結構グダグダなクルマ作りをやっていることです。もちろんどちらも日本市場では高性能車ブランドとして知られてますけど、ハードルが上がり過ぎているせいでしょうか?どうも腑に落ちないクルマばかりな印象です。(以下少々、過激な意見が続きますご了承ください!) ①「ターボを重要視するブランドに期待すべきではない」 やっぱりスバルとBMWに共通する点はターボチャージャーを積極的に利用する点ですね。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、自らをクオリティカー・ブランドだと称するのであれば、この部分(ターボの採用)が一番理解できないところではあります。ターボそのものをスポーティなクルマに使用することを全面的に否定するわけではないですが、日産GT-R、ポルシェ911ターボ、フェラーリ488GTB・・・といったターボを使うスポーツカーには「異次元の速さ」という大きな名目があります。それに対してスバルやBMWのクルマを見る限りはそういったお題目はないようで、この両ブランドは「ターボ」という言葉の響きから伝わる安易なイメージでクルマを売ることを戦略の主眼に置いているのでは?という疑念が浮かびます。 オマエの疑念なんてどうでもいい!と言われそうですが、本来は「納得」して買うべき価格帯のクルマに、「疑念」が差し込まれてしまっては、もはやクルマとして「評価対象外」でしかないです。ミニバンやエコカーのようなそもそもの目的が違うクルマもまた「評価対象外」なのですがそれらと全く同じ扱いです。いつからスバルやBMWのクオリティカーはこんな意味不明なコンセプトしか持たなくなったのか?・・・そりゃ、どちらもSUVの開発がオイシイことに早々に気がついてしまったからなのでは? そういえばマツダもCX5発売後のモデルはどれもこれも機敏さに欠けていて魅力を大きく損なっているし、今度はさらにターボも投入するらしいし・・・これはいよいよ由々しき問題です。 ②「走る・曲る・止まる・・・そこに妥協はないのか?」 マツダの場合はまだまだクルマの味付けにとても消せないであろう凄味があります。アテンザに乗れば「これはセダンだ!」と言わんばかりの主張が、結構ハッキリと受け止められます。電動ステアの熟成度はブランド全体を通して非常

クルマの価格 を考える。

  「日本車なんて安いっぽい!」とかわけわかんないこと言ってくる人はまだまだ多いですね・・・いや世の中そんなヤツばっかり!だからベストカーが売れる!「ベストカー読者=アホ」はさすがにマズいかな・・・。特にそんな固定概念が強い人は、かなりの確率で「中古の輸入車」に乗っていますね。アウディA4だかBMW3シリーズだか知りませんが、自分はプリウスの新車価格よりも安くクルマをゲットしておきながら、日本車ユーザーをバカにするからタチが悪いです。一体ヤツらはどういう基準で「高い」とか「安い」とか言っているんだろう? いまだに日本車の中古車ならどれも50万円くらいで買えると考えているのかも?   そもそもクルマの「貴賎」なんて実際には存在しないです。もしフェラーリでもマクラーレンでも本当に必要ならば、多少無理してでも買いますよ。けれどもほとんどの人が「要らない」から買わないだけです。軽自動車が欲しい人は軽自動車を、ミニバンが欲しい人はミニバンを・・・って極めて自然な消費行動をしているだけなのに、一部の輸入車ユーザーは国産車よりも少々新車価格が高いだけで、勝手に高性能だと思い込むみたいで、彼らの意味不明で錯綜した見解から「(性能の低い)日本車を買うヤツはクルマが分ってない!」みたいな愚論が登場します。こんなこと言ったら失礼かもしれないですが、そもそもクルマの良し悪しもまともにわからない「音痴」が安易に輸入車に近づくのがそもそもの大間違いだと思います。   ベストカーのクソライターが盲目的に輸入車をホメるときに、しばしば見境なくプリウスがどうだとか、ミニバンがどうだとか、国産コンパクトカーがどうだとか余計なことを書きます。実際に批判された国産車を使っている多くの人々にとっては、そのエコカーやミニバンが使用目的に合っていて選んだだけなのに、クソみたいなイチャモンをつけられて全くもっていい迷惑です。もちろんそんな善良な人々はベストカーなんてまず読まないですし、そんなゴミ雑誌の存在なんて知らないですから、とりあえず何の支障もないわけですが、そんなクソな記事をわざわざ掘り出して、拡声してくる人々(=輸入車好き)は本当にうっとおしいです。   「日本のコンパクトカーなんて怖くて乗れない!」とか言ってる、VWポロに乗るユーザーなんてよく見かけますね。何を基準に言っているのやら・・・デ

比較的安全な小型車は・・・ルノー・ルーテシアらしい

  北海道でとても恐ろしい交通事故がありました。時速100kmでの「信号無視突入」はたしかにとんでもなく酷いですけど、実際にそんなシーンを1年に1回くらいは見かけます。交通マナーが悪いという大阪、名古屋だけでなく首都圏でも結構多い(他県ナンバーいますから)ので、交差点進入時には青信号といえどもくれぐれも注意しなければと思います。横から突っ込まれるってのはどんなに安全なクルマでも嫌ですね。日本・米国・欧州のNCAPですべて5つ星を獲得しているようなクルマでもほぼ例外なくサイドからの衝撃には弱いです。側面剛性にもこだわるなら2ドア(クーペ)や3ドアハッチバックという選択もありそうですが、実際にそういったクルマでも動画を見るとあっさりとサイドパネルが突き破られているので、とりあえずあまり期待できそうにないです。   実際にNCAPの検査項目は、いわゆる壁などにつっこむタイプの「自爆」型が多いので、スコアが低くても無茶な運転さえしなければあまり気にすることは無いような気もします。しかしできるだけ安全なクルマが欲しいとすれば、他に特に頼れるデータもないので、とりあえず乗員保護でフルラップ・オフセットで全て最高評価(★5つ)を獲っているクルマの中から選びたいですね・・・私は相当のビビリなので、購入前にはかなり念入りにチェックしています。あれこれ見ていると意外な車種が対象からこぼれ落ちるもので、あのVWゴルフがアウトでした。現行モデルではフルラップに関して「運・助」ともに★4つに留まっています(これは結構マズい結果でゴルフオーナーが見たら発狂するかも)。   ゴルフがダメならいよいよ「Cセグ以下は全滅か?」というと決してそうでもなく、これまた意外なことに「トヨタ・カローラルミオン」と「レクサスCT200h」という伏兵が見事にクリアしています。カローラルミオンは、ヴィッツと共通シャシーになった現行カローラとは違って古い設計で、オーリスと同じものを使っています。サイズにもちょっとゆとりがある(ルーフも高い)ことからも好結果につながっているかもしれません。レクサスCTも同じオーリス型シャシーですが、こちらは見るからにボンネットの張り出し感がオーリスとは違いますし、フロント部分でのスペースの余裕がクッションになっているのが大きいようです。ちなみに余裕のクリアが期待された「インプレ

S660 や コペン はオモチャに過ぎない!

  「何言ってんだ?コイツ」と蔑まれるのがオチかもしれないですけど、こればっかりは「そう思ってしまったらのだからしょうがない」から勘弁してください。未だに紙媒体のカー雑誌を毎月10冊以上読んでいるのですが、最近やたらと多くなったこの2台(S660とコペン)の特集記事に出くわすと脱力感に襲われます。もちろん読む気などさらさら起きずにスルーします。よっぽど暇だったとしても1ヶ月の間にまともに読み返そうともしません。一番の理由は軽自動車は絶対に買わないからなんですが、自分が買わないだけでなく身内にもとりあえず絶対に勧めません。ちょっと物騒なことを書くと、警察から公式に発表はされていないですけど、交通事故における乗員死亡者の内訳は、軽自動車の割合が驚異的に高いだろうと私のような素人にも十分に予想が付くからです。   軽自動車を使う人にアドバイスするならば、高速道路の走行は当然に無謀ですし、全国至るところに整備された自動車専用道もなるべく走らない方がいいと思います。とりあえずほとんど交通量がないような過疎地域を走る分にはいいと思いますけど、都市部に住んでいる人は自動車専用道路や主要国道を通らずに使うのはほぼ不可能なので、全く買うメリットがないはずです。いくら自動車税が安かろうが、命には変えられないはずなので、何がなんでも普通車にしておくべきです。そんな感覚でいると、いくら維持費がお手軽だからといっても、軽自動車規格を使ってルーフレスのスポーツカーを作ることに強い憤りを感じるのです。   クローズドなサーキットでちょっと豪華なゴーカート遊びをしたい!というならけっこうなんですけども、やたらと走る気満々の軽自動車に散々に目の前でフラフラされて、せっかくのドライブの至福のひとときが台無しなんてことが続くと「ふざけんな!」って言いたくもなります。よく深夜ドライブを楽しんでいる自宅から15分ほどのワインディングコースに、たまに軽自動車が出没していて熱心に走りこんでいます。まあ一生懸命走ってくれているんですけど、コーナー時の速度もトップスピードもざっと20~30km/hくらいは違うので、こちらとしてはとても一緒に楽しく走れるレベルではないです。こんなスペックのままで「スポーツカー」を作るなんてマジですか?止めといてほしいです。   クルマの設計は本来自由なもので、「どんなクル

クルマも語れないダメオヤジには絶対になるな!

  「クルマを語る」という行為は、今ではなかなか非現実的なものになってきて、場違いなところで披露したら、まったく変な空気になるので注意が必要です。しかし自分のステージを変えるくらい影響力のある人物に出会い、そのオーラに圧倒されながら話していると自然とクルマの話になっているなんてことが私の経験上よくあります。逆にクルマを語れないオッサンを見ると、本当は良くないことですが、少々偏見を持ってしまいます。この人はこの歳になるまで1度たりとも「クルマがもたらす自由」に価値を感じなかったのか? 人生で1度でもクルマを所有することになれば、そこには大きな社会的責任が生まれ、クルマの本質についてある程度は追求するのが「知性」ってものじゃないのか? なんて自分でもビックリなほど凶暴に相手を否定する言葉が浮かびます。   ただし「クルマを語る」というステップに達していればとりあえずOKというわけでないです。最初に結論を言ってしまうと、日本で市販されている全ての価格帯のクルマについて語れるかどうか?が非常に重要だと思うのです。日本で現在売られているクルマ雑誌を検索すると、「GENROQ」「ROSSO」そして新たに創刊された「TRAN SPEED」など超高性能車ばかりをターゲットにしたものがいくつか出てきます。1000万円以上するクルマばかりが登場する雑誌を一体誰が購読しているのだろう?と数年前までは不思議に思っていたのですが、実際に読んでみると「モーターマガジン」や「ルボラン」といった低価格な輸入量販車を扱う雑誌なんかよりも断然に面白かったりします。   一生に一度だって買わないだろうポルシェやフェラーリばかりが載っている雑誌を読んでいて悲しくならないのか?これも数年前の愚かな自分が感じていた疑問です。しかし実際にこれらの「スーパーカー雑誌」を読んでみると、決して読者にポルシェのスペックのバリエーションを理解させるという無意味なことに誌面を使ってはいません(そんなものはネットで調べろ)。そこに掲げられているのは、特別なクルマだけが持つボディの美しさを伝える豊富な写真であり、そんなクルマをどういう人々が愛用しているかといったことが解るオーナーインタビューなどにページが割かれています。複数台停められるビルトイン駐車場が張り巡らされた、観光地に佇む絵に描いたような大豪邸に、高級車が何台

いいクルマに乗りたいなら日本のセダンにしなさい! BMWは論外!

  今回は「セダン」です。最初の1台をこれから買う人にぜひ前向きに検討してほしいクルマが「セダン」です。できれば4.7m以上あるミドルサイズ(Dセグ)から上のクラスがいいですね。なんでか?というと、やっぱりなんといっても最も安全性に優れているのが「Dセグセダン」ですから、運転に自信のない間は万が一にもぶつかっても乗員が生存できる可能性が高いクルマがいいからです。間違ってもSUVなんて止めておいたほうがいいですよ。あれはマツダ(CX5)だろうがスバル(フォレスター)だろうが日産(エクストレイル)だろうが、衝突安全基準では相当に下の格付けになります。安全性能で世界の頂点に位置するマツダ、スバル、日産ですらこのザマですから、メルセデスやBMWのSUVなんて言語道断(乗ってはいけない)です。   またセダンの魅力として、車高が低く空気抵抗(cd値)に優れるので、SUVやミニバンに比べて加速性能や燃費が圧倒的にいいです。さらに「3BOX」といってボンネット・キャビン・トランクがそれぞれに独立した構造なので、サスペンションの設計の自由度も高く、様々な乗り心地や操作性を足回りから設計できるので、ほかの車種と比べて断然に乗り心地・ハンドリングが良いです(あくまで一般論です)。そして設計上も車体剛性を高く保つのに適した構造なので、他のあらゆるボディタイプよりも大出力エンジンの搭載にも耐えられますし、タイヤの強烈なグリップにも応えられるだけの強靭なシャシーを作りやすく、あらゆるドライビング条件においてもコントロール下から最も逸脱しにくいので、最も安全に制御できるクルマだと断言できます。   ほぼ唯一といっていいほどの、「セダンの弱点」はあまりの乗り心地の良さに慣れてしまうと、他のあらゆるボディタイプのクルマがどうしようもなくツマラナイと感じてしまう点です。一度セダンに乗ってしまったら、もう他のクルマには乗れなくなるかもしれません。でもいいではないですか!某著名な評論家の言葉を借りれば、「BMWはM3、M5、M6以外はカスだ!」というくらいですから、BMWのようなクオリティカー・ブランドが好みならば、もはやSUVやワゴン、ハッチバックのBMW車なんて見向きもする必要ないわけです。   まずセダンには大きく分けて2つあります。私は「GTセダン」と「COMセダン」と分類してますが

150万円スポーツカーを作ってもいいんじゃない?

  巷で(それはどこ?)、「こんなクルマあったら買う!」とかいうクルマ好きの他愛のない話の中にしばしば登場するものといえば・・・「150万円くらいのスポーツカー」。それもある程度のスペックが備わっていて、150psくらいの出力で150万円!つまり「1馬力当たり1万円」という遥か昔に通用したレートでクルマを作れ!ってことなんですけど、こんな主張もここ数年はさすがに時代錯誤も甚だしいのか、カーメディアなどでは見かけることもなくなりました。   64psの軽自動車が200万円近くもする時代に「何を寝ぼけてんだ!?」と言われることは覚悟の上ですけれども、いろいろな快適装備を全部取っ払えば、十分に実現可能じゃないですかね。最近のクルマは標準装備の段階ですでに豪華過ぎです。ブランドの上級グレード車に自動ブレーキが付いてないだけで「完全否定」してくる意味不明な評論家が湧いています。「オマエは安全評論家か?電車でも乗ってろ!」・・・。世の中には「日本向け生産車」というジャンルがあって南アフリカ・タイ・メキシコといった「製造下請け国」には、右ハンドル専用ラインってのがあります。そこで作られたクルマは日本で結構なお値段で売れるので、価格相応にガソリンターボとか多段式ATとか「スペック表」に書けるものはとりあえず全部載せてきます。その代わり履いているタイヤは韓国メーカーのランフラットだったりしますが・・・。   そんなクルマばかりが輸入されるので、ボルボとかメルセデスとかのクルマは全世界で自動ブレーキが標準装備されていて、ガソリンターボが当たり前だと勘違いしている人いますけど、欧州市場ってのはパワートレーンが選び放題なのが原則です。日本にいるとPSA(プジョとシトロエン)のクルマは1.2Lと1.6Lターボだけだと錯覚してしまいますが、3LのV6エンジンだってありますし、ディーゼルエンジンだってあります。なんで日本向けは1.2Lや1.6Lしかないか?ってそりゃあターボ外せばそのまま途上国向けのエンジンとして使えますから・・・。タイのエンジン工場で日本向けも途上国向けもまとめて作っているからです。   中にはフォード・フォーカスの日本仕様のように、タイ生産ゆえに2Lのしっかりしたエンジンを積むケースもあるようです(マツダと共同開発したエンジンなので、製造拠点がタイにある)。けれど

BMWとメルセデスはどこへ向かっている?

  クルマにあまり興味がない人、例えば年老いたウチの母親、でも知っている輸入車ブランドが、ベンツ、BMW、ポルシェ、フェラーリの4つでしょうか。以前に故郷にいる同級生の旦那が「ロータスを買った」と電話で聞いたらしく、私に「ロータスってどんなクルマ?」と尋ねてきました。「2人乗りのちっこいスポーツカーだよ」と返事すると、「え?2人乗り?でも今度一緒にドライブしようねって言ってたよ?」と言うので、最近の60代はエヴォーラ(ロータスで唯一リアに狭いシートがあるモデル)なんか買っちゃうのか・・・と思い、「凄いねそれ1000万円くらいするクルマだよ!」というと母は思わず仰天してました。「けど、後ろのシートメチャクチャ狭いと思うよ」という私の一言に釈然としなかったようで、後日そのご友人と再び電話した際に聞くと、どうやらロータスではなくアウディだったようです。アウディなんてせいぜいその程度のブランド価値(認知度)なんですね・・・。   機械工業の最先進国だった日本に、2000年頃に攻勢をしかけてきたアップルは、瞬く間に「携帯音楽プレーヤーならアップル」という認識を植え付け、ソニーとウォークマンを完全に過去のものにしました。そして新しいアイテムでも成功を収め「タブレットならアップル」「携帯電話ならアップル」といった圧倒的なブランド価値を日本で誇っています。同時期に華々しい躍進を遂げたアウディも同様に「クルマならアウディ」のイメージを作り上げるか?と思われましたが、急遽として日本に凱旋したレクサスによって野望は阻まれた感があります。ウチの母親の水準からすればアウディもレクサスもまともに認知すらされていません。   そんな田舎の婆さんの認識なんかどうでもいい!!なんてのはごもっともですけど、「アウディらしさ」「レクサスらしさ」って何ですか?と訊かれると、「えっと・・・」と返答を困ってしまいます。結局のところこの2ブランドにはモヤモヤした感じがあるだけで、何ら主体性なんて無いです。ランボルギーニの技術を移植したり、ヤマハが特別に組んだエンジンを使っただけのスーパーカーがそれぞれにシンボル化されてますが、その「アウディR8」と「レクサスLFA」が備えるものと他のモデルとの共通点はほぼ皆無です。アウディやレクサスなんて知らん!というお年寄りの認識を簡単に笑い飛ばすのは少々早計な気がし

カーグラフィック のアワード2014で初マイカーを選ぼう!

  とうとうトヨタが燃料電池車を発売し、いよいよ多種多様になってきた自動車のラインナップから自分に合った一台を選ぶとなると難しいですよね。最初から「ハリアーに乗りたい!」「アルファードがいい!」あるいはイニシャルDに影響されて「RX7に乗りたい!」「新車なら86かな」みたいな絶対的な憧れがあればいいですけど、とりあえずその手の先入観が全く無いけども漠然とクルマが欲しいと思っている人は、とりあえず専門家による走りに関する指摘を求めて自動車雑誌を買ったりすると思います。   それでも最近では走りで勝負するクルマが少なくなったこともあり、自動車雑誌もあれこれとパッケージや燃費ばかりを測定していて、「走り」に関してはあまり参考にならない事も結構多いです。実際のところホンダ・アコードHVやスバル・レガシィの走りはどうだったのか?この限りなく「グレーゾーン」に近い領域で直言してくれた勇気のある評論家は少なかったと感じます。納得出来る使い勝手と「走り」を両立させたクルマが欲しい!そんな人にオススメなのが、毎年の12月末日発売号で1年の総決算とし「ベストカー」ノミネート&大賞を発表している雑誌です。米誌「Car and driver」の「10ベストカー」や日本雑誌である「カーグラフィック」の「Car Graphic Award」などが毎年優れたノミネートで個人的にとても参考になります。   米誌「Car and driver」が発表した今年の10ベストカーは、ポルシェ「ボクスター/ケイマン」・BMW「M235i」・VW「ゴルフ」・ホンダ「アコード」・マツダ「アテンザ」・マツダ「アクセラ」・シボレー「コルベット」・フォード「マスタング」・キャデラック「CTS」・テスラ「モデルS」です。ゴルフ・アコード・アクセラは日本とアメリカで搭載ユニットが違ったりしますが、一応どれも日本で手に入るモデルばかりですし、もっとも高額なコルベットでも918万円〜なので、どれもサラリーマンでも頑張れば所有可能なのでなかなか粒ぞろいのとても参考になるノミネートだと思います。   そして日本を代表する自動車雑誌「カーグラフィック」も毎年納得の顔ぶれを並べてくれます。昨年の大賞は「アウディA3」だったのですが、このクルマが3ヶ月後に行われた「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」も制しましたから