いいクルマに乗りたいなら日本のセダンにしなさい! BMWは論外!
今回は「セダン」です。最初の1台をこれから買う人にぜひ前向きに検討してほしいクルマが「セダン」です。できれば4.7m以上あるミドルサイズ(Dセグ)から上のクラスがいいですね。なんでか?というと、やっぱりなんといっても最も安全性に優れているのが「Dセグセダン」ですから、運転に自信のない間は万が一にもぶつかっても乗員が生存できる可能性が高いクルマがいいからです。間違ってもSUVなんて止めておいたほうがいいですよ。あれはマツダ(CX5)だろうがスバル(フォレスター)だろうが日産(エクストレイル)だろうが、衝突安全基準では相当に下の格付けになります。安全性能で世界の頂点に位置するマツダ、スバル、日産ですらこのザマですから、メルセデスやBMWのSUVなんて言語道断(乗ってはいけない)です。
またセダンの魅力として、車高が低く空気抵抗(cd値)に優れるので、SUVやミニバンに比べて加速性能や燃費が圧倒的にいいです。さらに「3BOX」といってボンネット・キャビン・トランクがそれぞれに独立した構造なので、サスペンションの設計の自由度も高く、様々な乗り心地や操作性を足回りから設計できるので、ほかの車種と比べて断然に乗り心地・ハンドリングが良いです(あくまで一般論です)。そして設計上も車体剛性を高く保つのに適した構造なので、他のあらゆるボディタイプよりも大出力エンジンの搭載にも耐えられますし、タイヤの強烈なグリップにも応えられるだけの強靭なシャシーを作りやすく、あらゆるドライビング条件においてもコントロール下から最も逸脱しにくいので、最も安全に制御できるクルマだと断言できます。
ほぼ唯一といっていいほどの、「セダンの弱点」はあまりの乗り心地の良さに慣れてしまうと、他のあらゆるボディタイプのクルマがどうしようもなくツマラナイと感じてしまう点です。一度セダンに乗ってしまったら、もう他のクルマには乗れなくなるかもしれません。でもいいではないですか!某著名な評論家の言葉を借りれば、「BMWはM3、M5、M6以外はカスだ!」というくらいですから、BMWのようなクオリティカー・ブランドが好みならば、もはやSUVやワゴン、ハッチバックのBMW車なんて見向きもする必要ないわけです。
まずセダンには大きく分けて2つあります。私は「GTセダン」と「COMセダン」と分類してますが、これはあまり一般的には通用しません。「COMセダン」ってのは、「コミューター・セダン」の略で、セダンの設計を利して特に「衝突安全性」と「経済性」の部分を強調して、その性能を保証しつつも、ドライブフィールに関しても小型車よりも大きなアドバンテージを持っているのが特徴のセダンの総称として使っています。カムリ・アコード・アテンザ・レガシィが代表的なところです。日本の公道での最高速度はたかが知れているので、それほど大きなエンジンを積む必要もなく、150~200ps程度(車重1400~1800kg)でも高速合流でも十分な加速は得られます。あらゆるシチューエーションでまったくストレスなく走ることができ、コンスタントに10km/L以上の燃費を維持してくれるのも有り難いです。
このジャンルでは、特に日本メーカーのモデルが、「安全性能」「快適性」「燃費」において抜きん出た実力を持っていて、世界最大のセダン市場であるアメリカでは、トヨタカムリとホンダアコードの2台が長らくベストセラーとして君臨してきました。、そこに日産アルティマ(ティアナ)とフォード・フュージョンの2台が割って入り、現在では「4つ巴」の戦いになっていて、それぞれが毎月30000台程度売れています。日本では勢いがあると報じられている「ヒュンダイ・ソナタ」や「VWパサート」は、これら4台の影すら踏めない程度に低迷しています。
ちなみにフォード・フュージョンはかつてマツダが設計したシャシーを改良して使っていて、最上級モデルはマツダエンジンをベースにした「エコブースト」が搭載されています。このデータだけでも十分にお分かりだと思いますが、とにかく日本メーカーが創り出すセダンは世界で一番売れています。そして人気の秘密は圧倒的な「安全性」です。実際に北米のテストではメルセデス、アウディ、BMW、VWの各モデルを全く寄せ付けないほどに優秀で、特に「アコード」「スカイライン」「キザシ」「アテンザ」「レガシィ」の5台の日本セダンのスコアは凄まじく高いです。
しかし、残念なことに本国の日本では、アホな中高年が「ドイツ車の方が安全」と盲信していたりするせいで、アコードもカムリもとっても地味な存在です。クルマの実力は十分なのですが、各メーカーともにグループの関連企業の社長が乗るクルマくらいに位置づけているようで、拡販にあまり積極的ではありません。トヨタに至ってはカムリやクラウンなんて止めて「レクサスどうですか?」みたいなヘンな商売を仕掛けています。世界一優秀なミドルセダンが350万円くらいで選び放題なのに、現実にはドイツメーカーのBMWの3シリーズというセダンが月間平均で2000台程度売れてしまっているのです。このクルマは日本ではどうやら高級車として認識されていますが、ドイツでは学生や引退世代が乗るクルマとしてのイメージが定着しています。実際にドイツではアテンザやレガシィよりも安いクルマなんです。このクルマを喜んで買っているのが中国・韓国・日本の東亜3国で、これらの国ではBMWの評価が異常に高いです。ただしこの地域で販売される3シリーズには韓国タイヤメーカーの騒々しいランフラットタイヤが付いてくるので、クルマを良く知っている人はまず買いません。
別にBMW3シリーズが悪いクルマだとは思いませんが、このクルマはどうも存在が中途半端です。ベースモデルとなる320iは「COMセダン」としての経済性と静粛性に難がありますし、「GTセダン」としては絶対的な性能が足りません。さらに残念なことに300psオーバーの335iという北米での売れ筋モデルが日本には入ってきていません。現行のF30系になってからは、経済性に優れるディーゼルエンジン車が日本でも発売され、ドイツから来た「COMセダン」としてそこそこ人気を博しました。しかし日本のセダンの基準からいうと、あの下品極まりないエンジン音は「COMセダン」として失格といっていいかもしれません。昨年になってF30系の「GTセダン」版と言えるM3というクルマが発売されました。こちらの方はBMWのキャラクター通りなので受け入れやすいのは確かですが・・・日本価格がボッタクリ過ぎです。
正直言って、このジャンル(COMセダン)が盛り上がらないことには、日本市場で再びセダンが脚光を浴びることはないと思います。しかし残念なことに各日本メーカーともに上位グレード車のはずなのに販売にあまり力が入っていません。そのためどうも惹きが弱いようで、メーカーがアイディアを出してプロモーションしても発売して1年持たずに月間目標販売台数を下回っているケースが多いです。最近あったカムリのフェイスリフトは・・・でした。結局は「日本人はブランド品ばかりに目が行く」とこれまでの日本メーカーの担当者はいじけていたようですが、せっかくいいクルマがあるのに、ブランディングが下手くそ過ぎるからダメなんだ!という事実に気がついて慌ててディーラーの建て替えを指示するメーカーも出てきました。
「COMセダン」が売れない程度のブランディングでは、絶対に「GTセダン」なんて売れっこないです。世界市場ではすでに600psに近い出力を持つ「モンスター・セダン」が、プレミアムブランドの「看板」として次々と登場しています。幸いなことにトルコンATを供給するメーカーのZFなどは、元々はアメリカのGMの系列メーカーだったりするので、アメリカで根強い人気を誇る「マッスルカー」(600psクラスの3BOXカー)のミッションを作ってきた実績もあり、600psでも使えるATをすでに実用化しています。余談ですがVWグループに属するアウディは自社製のDCTが使えずに「RS」という500psクラスのモデルにはATが使われていたりします。実はこの「モンスター・セダン」市場にはまだ日本メーカーは4ドアセダンを送り込んではいません。ただし日産はGTRに使うユニットを4ドアのフーガやスカイラインに搭載すれば、それほど支障無く製品化ができるようです。
ドイツメーカーがBMW・メルセデス・アウディ・ポルシェと見事に揃って参入している、「モンスター・セダン」市場に日本メーカーも参入したときに、初めて「日本車は世界の頂点に立った!」と自他共に認められる存在になれると思います。そのためにはちょっと安易ですが、日本の優秀な「COMセダン」が日本国内でも十分に認められて、メーカーも「COMセダン」作りに本腰を入れるようになり、優秀なベース車から優秀な「GTセダン」が生まれ、さらに強化された「モンスター・セダン」が開発される(もちろんブランド力向上のため!)という段階を踏んで欲しいと心から思います。セダンの発展無くして自動車産業の発展は無いのではないでしょうか?
リンク
「最新投稿まとめブログ」
またセダンの魅力として、車高が低く空気抵抗(cd値)に優れるので、SUVやミニバンに比べて加速性能や燃費が圧倒的にいいです。さらに「3BOX」といってボンネット・キャビン・トランクがそれぞれに独立した構造なので、サスペンションの設計の自由度も高く、様々な乗り心地や操作性を足回りから設計できるので、ほかの車種と比べて断然に乗り心地・ハンドリングが良いです(あくまで一般論です)。そして設計上も車体剛性を高く保つのに適した構造なので、他のあらゆるボディタイプよりも大出力エンジンの搭載にも耐えられますし、タイヤの強烈なグリップにも応えられるだけの強靭なシャシーを作りやすく、あらゆるドライビング条件においてもコントロール下から最も逸脱しにくいので、最も安全に制御できるクルマだと断言できます。
ほぼ唯一といっていいほどの、「セダンの弱点」はあまりの乗り心地の良さに慣れてしまうと、他のあらゆるボディタイプのクルマがどうしようもなくツマラナイと感じてしまう点です。一度セダンに乗ってしまったら、もう他のクルマには乗れなくなるかもしれません。でもいいではないですか!某著名な評論家の言葉を借りれば、「BMWはM3、M5、M6以外はカスだ!」というくらいですから、BMWのようなクオリティカー・ブランドが好みならば、もはやSUVやワゴン、ハッチバックのBMW車なんて見向きもする必要ないわけです。
まずセダンには大きく分けて2つあります。私は「GTセダン」と「COMセダン」と分類してますが、これはあまり一般的には通用しません。「COMセダン」ってのは、「コミューター・セダン」の略で、セダンの設計を利して特に「衝突安全性」と「経済性」の部分を強調して、その性能を保証しつつも、ドライブフィールに関しても小型車よりも大きなアドバンテージを持っているのが特徴のセダンの総称として使っています。カムリ・アコード・アテンザ・レガシィが代表的なところです。日本の公道での最高速度はたかが知れているので、それほど大きなエンジンを積む必要もなく、150~200ps程度(車重1400~1800kg)でも高速合流でも十分な加速は得られます。あらゆるシチューエーションでまったくストレスなく走ることができ、コンスタントに10km/L以上の燃費を維持してくれるのも有り難いです。
このジャンルでは、特に日本メーカーのモデルが、「安全性能」「快適性」「燃費」において抜きん出た実力を持っていて、世界最大のセダン市場であるアメリカでは、トヨタカムリとホンダアコードの2台が長らくベストセラーとして君臨してきました。、そこに日産アルティマ(ティアナ)とフォード・フュージョンの2台が割って入り、現在では「4つ巴」の戦いになっていて、それぞれが毎月30000台程度売れています。日本では勢いがあると報じられている「ヒュンダイ・ソナタ」や「VWパサート」は、これら4台の影すら踏めない程度に低迷しています。
ちなみにフォード・フュージョンはかつてマツダが設計したシャシーを改良して使っていて、最上級モデルはマツダエンジンをベースにした「エコブースト」が搭載されています。このデータだけでも十分にお分かりだと思いますが、とにかく日本メーカーが創り出すセダンは世界で一番売れています。そして人気の秘密は圧倒的な「安全性」です。実際に北米のテストではメルセデス、アウディ、BMW、VWの各モデルを全く寄せ付けないほどに優秀で、特に「アコード」「スカイライン」「キザシ」「アテンザ」「レガシィ」の5台の日本セダンのスコアは凄まじく高いです。
しかし、残念なことに本国の日本では、アホな中高年が「ドイツ車の方が安全」と盲信していたりするせいで、アコードもカムリもとっても地味な存在です。クルマの実力は十分なのですが、各メーカーともにグループの関連企業の社長が乗るクルマくらいに位置づけているようで、拡販にあまり積極的ではありません。トヨタに至ってはカムリやクラウンなんて止めて「レクサスどうですか?」みたいなヘンな商売を仕掛けています。世界一優秀なミドルセダンが350万円くらいで選び放題なのに、現実にはドイツメーカーのBMWの3シリーズというセダンが月間平均で2000台程度売れてしまっているのです。このクルマは日本ではどうやら高級車として認識されていますが、ドイツでは学生や引退世代が乗るクルマとしてのイメージが定着しています。実際にドイツではアテンザやレガシィよりも安いクルマなんです。このクルマを喜んで買っているのが中国・韓国・日本の東亜3国で、これらの国ではBMWの評価が異常に高いです。ただしこの地域で販売される3シリーズには韓国タイヤメーカーの騒々しいランフラットタイヤが付いてくるので、クルマを良く知っている人はまず買いません。
別にBMW3シリーズが悪いクルマだとは思いませんが、このクルマはどうも存在が中途半端です。ベースモデルとなる320iは「COMセダン」としての経済性と静粛性に難がありますし、「GTセダン」としては絶対的な性能が足りません。さらに残念なことに300psオーバーの335iという北米での売れ筋モデルが日本には入ってきていません。現行のF30系になってからは、経済性に優れるディーゼルエンジン車が日本でも発売され、ドイツから来た「COMセダン」としてそこそこ人気を博しました。しかし日本のセダンの基準からいうと、あの下品極まりないエンジン音は「COMセダン」として失格といっていいかもしれません。昨年になってF30系の「GTセダン」版と言えるM3というクルマが発売されました。こちらの方はBMWのキャラクター通りなので受け入れやすいのは確かですが・・・日本価格がボッタクリ過ぎです。
正直言って、このジャンル(COMセダン)が盛り上がらないことには、日本市場で再びセダンが脚光を浴びることはないと思います。しかし残念なことに各日本メーカーともに上位グレード車のはずなのに販売にあまり力が入っていません。そのためどうも惹きが弱いようで、メーカーがアイディアを出してプロモーションしても発売して1年持たずに月間目標販売台数を下回っているケースが多いです。最近あったカムリのフェイスリフトは・・・でした。結局は「日本人はブランド品ばかりに目が行く」とこれまでの日本メーカーの担当者はいじけていたようですが、せっかくいいクルマがあるのに、ブランディングが下手くそ過ぎるからダメなんだ!という事実に気がついて慌ててディーラーの建て替えを指示するメーカーも出てきました。
「COMセダン」が売れない程度のブランディングでは、絶対に「GTセダン」なんて売れっこないです。世界市場ではすでに600psに近い出力を持つ「モンスター・セダン」が、プレミアムブランドの「看板」として次々と登場しています。幸いなことにトルコンATを供給するメーカーのZFなどは、元々はアメリカのGMの系列メーカーだったりするので、アメリカで根強い人気を誇る「マッスルカー」(600psクラスの3BOXカー)のミッションを作ってきた実績もあり、600psでも使えるATをすでに実用化しています。余談ですがVWグループに属するアウディは自社製のDCTが使えずに「RS」という500psクラスのモデルにはATが使われていたりします。実はこの「モンスター・セダン」市場にはまだ日本メーカーは4ドアセダンを送り込んではいません。ただし日産はGTRに使うユニットを4ドアのフーガやスカイラインに搭載すれば、それほど支障無く製品化ができるようです。
ドイツメーカーがBMW・メルセデス・アウディ・ポルシェと見事に揃って参入している、「モンスター・セダン」市場に日本メーカーも参入したときに、初めて「日本車は世界の頂点に立った!」と自他共に認められる存在になれると思います。そのためにはちょっと安易ですが、日本の優秀な「COMセダン」が日本国内でも十分に認められて、メーカーも「COMセダン」作りに本腰を入れるようになり、優秀なベース車から優秀な「GTセダン」が生まれ、さらに強化された「モンスター・セダン」が開発される(もちろんブランド力向上のため!)という段階を踏んで欲しいと心から思います。セダンの発展無くして自動車産業の発展は無いのではないでしょうか?
リンク
「最新投稿まとめブログ」
初めまして。
返信削除いつも楽しく読ませていただいております。
ふと疑問に思ったのですが、ワゴンのシャーシーは、セダンと共用する事が多いと思うのですが、それでもセダンに劣るのでしょうか?
コメントありがとうございます。
返信削除リアハッチゲートを備えるクルマは、
後方からの追突に対する数値がやや低くなります。