改めて・・・BMWとメルセデスの直4FRは〇〇だ!

  いきなりガチンコモードで恐縮ですが、現状のドイツのプレミアムブランド、特にメルセデスとBMWは「ある点」でやってはいけないことをやってしまっています。簡単に言うと「メルセデスもBMWも直4ターボのFR車を作るべきではないし売るべきではない」です。確かに儲かるのかもしれませんが、自動車メーカーは「儲け」よりも優先すべき大切なことがあります。私にはこれがとても許せないんです。


  ご存知の通り、メルセデスやBMWは高級車の代名詞として主に「FR」というエンジンがフロント[F]で駆動輪がリア[R]になる設計を用いています。この設計は一般に「高級車」と「スポーツカー」に用いられることが多く、とても人気があり「FRじゃなきゃクルマじゃない」といまでも公言して憚らない人が素人だけじゃなく、元日産のエンジニア・林義正教授なども言っています。彼らの主張は別に複雑なものではなく、前輪が駆動するFFやAWD(4輪駆動)では、前に進むために前輪のトラクション(タイヤが地面と摩擦する力)を確保する必要があり、ハンドリングが鈍くなるという一般的な傾向があるため、FRの方がドライビングが楽しいということです。

  ただしFRにはいろいろな弱点も存在します。まずフロントのエンジンを後輪に伝えるためのプロペラシャフトという部品が車体中央に通されています。これにより室内空間が狭まりますし、回転しますからキャビンに振動や音が伝わりますし、この部品の分だけ車重が増えます。さらに大雨などで路面状況が悪い時にFRはFFに比べてスリップを起こしやすいなどの短所もあります。現代の日本車は「広く快適で、静かで、軽くて燃費がいい、そして安全」なものが好まれますから、「特別な事情」が無い限りはFRは使われません。

  一部のスポーツカーを除けば、日本メーカーでFR車を設定しているのはトヨタ(レクサス)と日産だけです。この2社の「特別な事情」とはズバリ!大排気量のエンジンを積むためです。V8もしくはV6という300ps以上をNA(ターボ無し)で出せてしまうエンジンをFFで採用すると、エンジンの重量でフロントが重くなりハンドリングが悪い上に、車体も安定せずピッチング(上下の振動)も多くなります。プロペラシャフトなどの重量物を車体中央に付けたり、場合によってはトランスミッション(ギアボックス)を後輪付近に付けることもできるFRの方が重いエンジンを積む場合には適正が高いわけです。

  もう大体何がいいたいかお分かりだと思いますが、トヨタと日産はスポーツカーを除けば、FRのクルマに軽いエンジン(直4など)を積むという発想はありませんでした。なぜなら全くの「無意味」だから。スカイラインのエンジニアがメルセデスの直4エンジン搭載に徹底的に反対しましたが、これは日本の開発者の「良心」からくる切実な「叫び」だと思います。どうやら金儲けしか考えない経営陣に押し切られたようですが、直4ターボのスカイラインはハッキリ言って日本車の「恥」です。

  でもこの直4スカイラインは何のポリシーもない人々が安いからって買うと思います。それに彼ら以前に、直4ターボのFR車ドイツメーカー車を、恥ずかしがることもなく乗り回す〇〇は日本中に溢れています。ドイツメーカーって一言で言えば「弱者に対して思いやりがない」んです。最上級グレードのことだけを考えて設計し、下のグレードがどんなクルマになろうかなんて全く気にしていない様子。この点が日本メーカーで私が好きなマツダとの大きな違いだと思います。マツダの最廉価グレードはスゴいですよ。新型アクセラなんか一番安いのが一番楽しいとか言われちゃうくらいです。

  街中でメルセデスやBMWの直4ターボ車(最近のクルマはほぼ全てこれ)をみると、「ゲルマン民族に搾取されてるな・・・」と哀れみの感情が湧いてきます。こういう人に限って、自分のクルマがあらゆる面で完璧で、全ての日本車を凌駕する!とか周囲に吹聴してたりするんですよね・・・。私のこのくだらないブログにわざわざ暴言コメントをよこすタイプです。クルマのこと知らないから暴言でしか反応できない・・・私はただ1000万円クラスのメルセデスやBMWオーナーの想いを代弁しているに過ぎないのに。





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コメント

  1. とはいえ、FRあるいは普通の後輪駆動は、FFないし前輪駆動・ミッドシップ、そしてリアエンジンでは難しいとされる前後重量バランスを50:50に近くする、それに最も適した駆動方式であることは確か。
    むしろ、直4を使うことでその50:50に近づけるのがより簡単なのでは?

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  2. なにぶん初心者なので、よく分らないのですが50:50のクルマはどういう点で素晴らしいのですか?
    直4FRなんてスポーツカーでも無い限りは百害あって一利無しと思ってるんですが・・・。

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  3. コーナリングのニュートラルを実現するためでしょうね。
    フロントヘビーの場合は、曲がりづらいアンダーが発生しやすく、
    逆にリアヘビーの場合は、曲がりすぎるオーバーが発生しやすいとのこと。
    ネットなどの情報に目を通しただけですが、直4はV6等の多気筒エンジンに比べて総じて軽くて短いため、
    50:50を目指す場合は、重宝されているように思います。

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  4. FR車は構造上、直進安定性が低くなるので、独車の多くはトー角を付けるのが一般的です。
    これを拒否してハンドリングスペシャルに割り切ったマツダ・ロードスターやRX7ならば、
    サーキットでの限界走行において、50:50に拘る意味は確かにあります。

    E46の時代と違ってロングホイールベースになったF30では、
    「50:50のために直4」なんていうセールストークを聞かされると、
    ・・・ユーザーをナメるなと思ってしまいます。
    EPSの技術力の差もありますが、
    フロントヘビーなトヨタ86にハンドリングで完敗してますし・・・。

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