バカにされないクルマ? そんなミーハー視点ではクルマは楽しめない気が・・・

  あるクルマDVDの企画で「年収別のバカにされないクルマ」なんていう下世話な企画がありました。これだけのコーナータイトルをぶち上げておいて、どんなクルマを提案するつもりなのだろうかと、ついつい釣られてしまいました。出てくるジャーナリストは小沢コージ氏と河口まなぶ氏で、どちらも「ちょっと間ヌケ感」が漂う絶妙なキャラクターが初心者にとってはいくらか敷居が低くて、楽しく見ることができたのですが・・・。

  紹介されたクルマを見ると素人(私)にもやや「???」なところがありました。まずは年収の低い人はダイハツ・コペンとスズキ・スプラッシュなのだそうです。本体価格100万円台から探すという前提がかなり苦しい部分はあるようですが、なんか大事な所を間違ってしまっている気がするのは私だけでしょうか。いやいや突っ込みどころが満載すぎです。ただ初心者なのでなんとツッコンでいいかよくわからないのですが、一般人から見ればスプラッシュは女性向けコンパクトカーでしかないだろうし、コペンは一生懸命に「クルマ道楽」風といった印象が拭えないというのは素人過ぎる見方かもしれません。

  本体価格100万円台に限定して考えるとしたら、ギリギリでインプレッサやオーリスが買えるくらいです。そんなに選べるクルマがない中で、スズキスプラッシュなのでしょうが、デミオやヴィッツではダメなのかという気がしないでもないです。どちらも欧州で売れてるみたいですし。余談ですが10数年前なら100万円台でマークⅡが買えたみたいです。年配の方が「昔はみんなマークⅡとか乗ったのに今の若者は・・・」とか言ってたりしますが、マークⅡがワゴンR並みに安かったのだからそりゃ売れますよね・・・。

  小沢コージ氏はとても文才に恵まれた方でネット上のレビューもとても面白いのですが、彼が10年ほど前に出版した本(連載をまとめたもの)を読むと、これが目を疑うほどのミーハーぶりでビックリします。あえて車名は伏せますが、こんなクルマに夢中になっていた人が「バカにされないクルマ」とは笑止千万(失礼!)といった気もします。くわしくは「小沢コージのクルマ苑」をチェックしてみてください(もちろん面白いですよ)。

  とにかくまずは初心者が夢中になるようなクルマを紹介して、勢いでクルマを買わせるようになって初めてプロのモータージャーナリストじゃないでしょうか。このDVDに登場するクルマは他に、メルセデスCワゴン・シボレーカマロ・ポルシェ911(997型)・・・。何の「お導き」もありません。Cクラスはともかく、カマロや911なんてどっかの経験者が親切に先鞭を付けてくれない限り、意味不明すぎて買えないですよね。初心者がこのDVDを見たら「クルマって本当に終わってんな・・・」としか思わないでしょう。

  2010年(DVDの発売時期)ってそんなに不作だったのでしょうか?素直にVC36スカイラインクーペやホンダインスパイア、プジョークーペ407など夢中になれる素晴らしい3BOXカーが揃っていたように思います。結局は「時代性」なんだと思います。モータージャーナリストでさえも盲目になっている位だから(失礼!)、初心者がクルマが選べずに路頭に迷うのも無理ないです。この直後にスバルがインプレッサをFMCして状況はやや変わりましたが、やはり2010年の段階で初心者に「スカイラインやレガシィやアテンザに乗れ」っていう後押しがもっとあっても良かったように感じます。確かにリーマンショックとかありましたが・・・。



  
↓あらゆるガイドブックの中で一番詳しく調べることができるのでオススメです。
  

  

コメント

  1. 小沢コージ・・ですか・・・物書きが車のことを語っても説得力がないというか・・。
    最近、このようなジャーナリストが多くて・・もう嫌ですね。

    車の事を語るほどのドライビングテクニックや知識・経験などがあるのかどうか疑問です。
    ベストモータリングというビデオマガジンを長年見てきたせいもあるのですが、車の走りや最も大事な
    部分を語れるのは・・・車やタイヤの開発に深く関わり、レースなどでタイトルを獲得できた人くらいのかな
    と思うことがありました。レースなどで勝てる人は、セッティング能力も高いしマシンやタイヤの状況などを
    メカニックに的確に伝えることもできますし・・・。

    愚痴っぽくなり申し訳ありません。

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