200万円台・第3位はレガシィB4
「乗用車とはこういうものだ!」というスバルの素晴らしいほどのコダワリが出た傑作車だと思います。このクルマは一見しても、あまり良さがわからないのですが(わかりにくい)、いろいろとクルマを観察してその設計における理念がどんなものかを想像すると、現在の日本市場でクルマが選ばれる基準が、かなり怪しいブームに乗っかっていて、レガシィはそんな風潮とは一定の距離を置きつつ、徹底的に「正しく」作ったクルマなんだ・・・そしてそれを裏付けるような「発見」が次々とあります(まああくまで素人目線でのことですけどね・・・)。
そもそもこの「レガシィB4」ですが、カーメディアの反応は全般に非常に低調です。日本で販売されている主要モデルに主筆が評価を下すという体裁で、毎年発売されている「間違いだらけのクルマ選び」シリーズにおいて、レガシィB4はD・Eセグセダンの中では、クラウンと並んで非常に評価が低い1台となっています。さすがに「真っ直ぐ走らねぇ!」とまで言われたクラウンほどキツくはないですけども、昨年版に引き続き2016年版でもやはり酷い書かれようでした(というより無視?)。アメリカで競合しているカムリやアコードが日本市場ではさっぱり売れないのだから、このクルマも当然にダメです!って一理あるかもしれないですが、これはプロの文章とは思えないくらいビックリなんですけど・・・。
主筆は「ニッチなスバルがこんなぼやけた商品作ってどうする!」などと言ってますが、まあ確かにそう言われても仕方ないかな?・・・クルマに関してはあれこれ真剣に作ってますけど、その良さが結局のところいまいちユーザーには伝わっていないのは事実です。プロのライターだって見過ごしてしまうくらい!? それでも、いざミドルセダン(DEセグセダン)を買うと決意して比較検討に入ってみれば、200万円台なのにパワーシート&シートヒーターが標準(しかもリアシートもヒーターが!)だということが判明して、このクルマのスゴさの片鱗がわかるはずです。え?なんでスバルはここまで気が利いているの!?トヨタグループ入りするってこういうことなの!?
「ミドルセダンの『肝』はシート」 セダンを買ってそれを使うあらゆるシーンを想像してみてください。まずはひたすらに優雅に座っていられる、非常にコンフォータブルで至れり尽くせりな「シート」が無いとコンセプトが成立しない!です。とりあえずレザーである必要は・・・微妙ですけども。レガシィB4はクルマの特性から言ってパワーシートが標準でないと成立しない!この奇妙なコダワリこそが、レガシィB4に注がれたスバルの「ブランド理念」を端的に表しているのでは・・・その事実だけでこのクルマを所有したい気持ちがかなりくすぐられます。
「どんな車よりも安全で快適であること、それがレガシィB4」 もはや周知の通りレガシィは「全車AWD」であることに一切の変更は無いです。AWD以外は成立しない!それが次世代のミドルセダンの姿!ちなみにどこのメーカーも全車AWDのミドルセダンなんて作ってないです。・・・この時点でアメリカで競うカムリやアコードとは全くの別物だと言っていいと思います。日本ではカムリやアコードはFFだけしか導入されていません。同じく米国を主戦場とするようになったアテンザならば「AWD」が選択できますが、残念ながら300万円を大きく越える価格でしか設定はありません。「200万円台で唯一のAWDミドルセダン」これだけでも十二分にニッチだと思うのですけどね・・・。
「CVTというだけでクルマ失格」 プロのライターの間で広まっている新たな宗教ですね。トヨタ、レクサスのハイブリッド車はCVT(電気式)以外は選べませんから、多くのライターがレビューで日本車に難癖をつける定番ネタになりつつあります。レガシィB4に「画竜点睛」という言葉が当てはまるならば、それはやはりCVTの点だとは思います。実際のところは回転数を見ながら走るという、クルマ好き特有の乗り方さえしなければそれほど「気持ち悪い」感じはしないのですけど、回転数とアクセル操作がシンクロしない現象がとっても嫌という意見はわかります。
・・・けどね ZF社のATを装備する某ドイツメーカーみたいに、虚偽の回転数表示をしてまで気分を高揚させる演出もどうかと思いますよ(構造上はシフトチェンジ速度はそんなに早いはずないのに4000rpmまで瞬時に上がる)。そんなバーチャルな感覚を基準に評価されるCVT車はちょっと不憫な気もします。そもそも「安全で優雅に走るセダン」に対してミッションによるフィールの良し悪しを過剰に意識するようなスポーツカー的な評価基準がそれほど重要なのかでしょうか?
常々思っていることですが、スバルの看板モデルとして広く知られているのは「レガシィ」ではなく「インプレッサ」なんですけど、クルマの魅力が遺憾なく高められていると感じるのは、やはり上位車種になる「レガシィ」の方です。確かにレガシィといえば「SW(ステーションワゴン)」であり、その系譜はレヴォーグへと引き継がれていて、これまでスバルを愛好してきた人々が「レガシィB4」へ素直に愛着を持てないのもわかります。けれども、AWD、高い静粛性、安全性、快適性などスバルが現在持ち得る「乗用車向け技術」が惜しみなく投入されている・・・としみじみ感じられるクルマなんですよね。
VWがアメリカの検査機関の抜き打ち検査に引っ掛かって大問題に発展しました。実はアメリカの検査機関って「抜き打ち」が結構好きみたいですね。数年前も前触れもなく新しい衝突安全基準として「スモール・オーバーラップ」という検査が行われました。これ日本ではあまり大きく報じられませんでしたが、アウディとメルセデスが「全滅」するという前代未聞のスキャンダルでした。そんな抜き打ち試験をあっさりパスしたのが、ボルボ、スズキそしてスバルでした(ホンダと日産も及第点だった)。この一件以来、スバル車の北米での人気はとどまることを知らず・・・2000年代最強の「ライジング・スバル」として北米市場で全てのドイツブランドを追い抜かすという、グローバル100万台規模のメーカーとしては異例の快挙を成し遂げました。
「日本車はすごいぞ!」みたいな国粋主義を振りかざすのは、あまり本意ではないのですけど、実際に自分が買って何年も共に時間を過ごしたいクルマは、こういった「ストーリー」を持ったものだと思います。アメリカンなサイズと、CVTのみの設定・・・こればっかりは実際に試乗してもらわないとですね・・・。ただしスバルから発売されている「WRX・S4」と比較するならば、安定感のあるサイズもいいですし、非ターボ車ゆえにCVTの嫌な点が目立ちにくいという印象なので、S4買うくらいなら黙ってレガシィB4にしておきたいですけどね。
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そもそもこの「レガシィB4」ですが、カーメディアの反応は全般に非常に低調です。日本で販売されている主要モデルに主筆が評価を下すという体裁で、毎年発売されている「間違いだらけのクルマ選び」シリーズにおいて、レガシィB4はD・Eセグセダンの中では、クラウンと並んで非常に評価が低い1台となっています。さすがに「真っ直ぐ走らねぇ!」とまで言われたクラウンほどキツくはないですけども、昨年版に引き続き2016年版でもやはり酷い書かれようでした(というより無視?)。アメリカで競合しているカムリやアコードが日本市場ではさっぱり売れないのだから、このクルマも当然にダメです!って一理あるかもしれないですが、これはプロの文章とは思えないくらいビックリなんですけど・・・。
主筆は「ニッチなスバルがこんなぼやけた商品作ってどうする!」などと言ってますが、まあ確かにそう言われても仕方ないかな?・・・クルマに関してはあれこれ真剣に作ってますけど、その良さが結局のところいまいちユーザーには伝わっていないのは事実です。プロのライターだって見過ごしてしまうくらい!? それでも、いざミドルセダン(DEセグセダン)を買うと決意して比較検討に入ってみれば、200万円台なのにパワーシート&シートヒーターが標準(しかもリアシートもヒーターが!)だということが判明して、このクルマのスゴさの片鱗がわかるはずです。え?なんでスバルはここまで気が利いているの!?トヨタグループ入りするってこういうことなの!?
「ミドルセダンの『肝』はシート」 セダンを買ってそれを使うあらゆるシーンを想像してみてください。まずはひたすらに優雅に座っていられる、非常にコンフォータブルで至れり尽くせりな「シート」が無いとコンセプトが成立しない!です。とりあえずレザーである必要は・・・微妙ですけども。レガシィB4はクルマの特性から言ってパワーシートが標準でないと成立しない!この奇妙なコダワリこそが、レガシィB4に注がれたスバルの「ブランド理念」を端的に表しているのでは・・・その事実だけでこのクルマを所有したい気持ちがかなりくすぐられます。
「どんな車よりも安全で快適であること、それがレガシィB4」 もはや周知の通りレガシィは「全車AWD」であることに一切の変更は無いです。AWD以外は成立しない!それが次世代のミドルセダンの姿!ちなみにどこのメーカーも全車AWDのミドルセダンなんて作ってないです。・・・この時点でアメリカで競うカムリやアコードとは全くの別物だと言っていいと思います。日本ではカムリやアコードはFFだけしか導入されていません。同じく米国を主戦場とするようになったアテンザならば「AWD」が選択できますが、残念ながら300万円を大きく越える価格でしか設定はありません。「200万円台で唯一のAWDミドルセダン」これだけでも十二分にニッチだと思うのですけどね・・・。
「CVTというだけでクルマ失格」 プロのライターの間で広まっている新たな宗教ですね。トヨタ、レクサスのハイブリッド車はCVT(電気式)以外は選べませんから、多くのライターがレビューで日本車に難癖をつける定番ネタになりつつあります。レガシィB4に「画竜点睛」という言葉が当てはまるならば、それはやはりCVTの点だとは思います。実際のところは回転数を見ながら走るという、クルマ好き特有の乗り方さえしなければそれほど「気持ち悪い」感じはしないのですけど、回転数とアクセル操作がシンクロしない現象がとっても嫌という意見はわかります。
・・・けどね ZF社のATを装備する某ドイツメーカーみたいに、虚偽の回転数表示をしてまで気分を高揚させる演出もどうかと思いますよ(構造上はシフトチェンジ速度はそんなに早いはずないのに4000rpmまで瞬時に上がる)。そんなバーチャルな感覚を基準に評価されるCVT車はちょっと不憫な気もします。そもそも「安全で優雅に走るセダン」に対してミッションによるフィールの良し悪しを過剰に意識するようなスポーツカー的な評価基準がそれほど重要なのかでしょうか?
常々思っていることですが、スバルの看板モデルとして広く知られているのは「レガシィ」ではなく「インプレッサ」なんですけど、クルマの魅力が遺憾なく高められていると感じるのは、やはり上位車種になる「レガシィ」の方です。確かにレガシィといえば「SW(ステーションワゴン)」であり、その系譜はレヴォーグへと引き継がれていて、これまでスバルを愛好してきた人々が「レガシィB4」へ素直に愛着を持てないのもわかります。けれども、AWD、高い静粛性、安全性、快適性などスバルが現在持ち得る「乗用車向け技術」が惜しみなく投入されている・・・としみじみ感じられるクルマなんですよね。
VWがアメリカの検査機関の抜き打ち検査に引っ掛かって大問題に発展しました。実はアメリカの検査機関って「抜き打ち」が結構好きみたいですね。数年前も前触れもなく新しい衝突安全基準として「スモール・オーバーラップ」という検査が行われました。これ日本ではあまり大きく報じられませんでしたが、アウディとメルセデスが「全滅」するという前代未聞のスキャンダルでした。そんな抜き打ち試験をあっさりパスしたのが、ボルボ、スズキそしてスバルでした(ホンダと日産も及第点だった)。この一件以来、スバル車の北米での人気はとどまることを知らず・・・2000年代最強の「ライジング・スバル」として北米市場で全てのドイツブランドを追い抜かすという、グローバル100万台規模のメーカーとしては異例の快挙を成し遂げました。
「日本車はすごいぞ!」みたいな国粋主義を振りかざすのは、あまり本意ではないのですけど、実際に自分が買って何年も共に時間を過ごしたいクルマは、こういった「ストーリー」を持ったものだと思います。アメリカンなサイズと、CVTのみの設定・・・こればっかりは実際に試乗してもらわないとですね・・・。ただしスバルから発売されている「WRX・S4」と比較するならば、安定感のあるサイズもいいですし、非ターボ車ゆえにCVTの嫌な点が目立ちにくいという印象なので、S4買うくらいなら黙ってレガシィB4にしておきたいですけどね。
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