手頃な価格で「走り」にこだわるクルマ・5選 (MAZDA、ポルシェは除く)
「走り」への憧れ
初心者が僭越ながらも、「もしMAZDAとポルシェがクルマを作らなくなったら、何に乗ればいいんだ!?」という深刻な悩みを抱えて日々過ごしている。そうなったら「もうクルマなんて要らない」って気もするけど、やはり箱根や日光へドライブへ行きたい。片道2〜3時間なら「走り」へのこだわりはやはり必須。しかしお金はそんなにかけたくない。いかにも初心者らしい「わがまま」を押し通して厳選したら、なかなかの5台が選べた気がするので、価格が安い順に発表したいと思う。
1台目「プジョー208」・255万円〜
貴重な存在
エクステリアもコクピットも完全に「走り」仕様。わけわかんない形をしたステアリング形状は、もはやホイールではなくスクエアだ。日本メーカーのBセグ車と比較しちゃっても良いくらいのお手軽価格ながらも、「走り」はあの大先生のお墨付き。まだまだFMCから年月が経ってないし、これでも先代モデルから目一杯の値上げが行われたけど「フランスメーカー車」の質実剛健でヘルシーな価格設定には頭が下がる。欧州期待の新グループ「ステランティス」からは、日本でもプジョー、シトロエン、DS、フィアット、アバルト、アルファロメオ、ジープなどが展開されている。もはや日本市場の「多様性」はこのグループに支えられていると言っても過言ではない。さらにオペルが新たに加わるらしい。トヨタ、三菱、MAZDA、スズキなどの日本メーカーとのコネクションもあるので、どっかの生産ラインを借り上げて日本仕様の生産など期待してしまう。
Bセグの本分
「Bセグだったら日本車が一番」という思い込みがあったことを白状しよう。欧州ブランドのほぼ全てが日本メーカーの設計を真似してBセグを仕立てているのだから、源流の日本メーカーこそが至高だと。しかしトルコンATを配備した完成度の高いプジョー208にコスパを含めて「総合力」で対抗できるモデルが日本市場には見当たらない。VWグループやBMWグループはドイツらしくBせぐに2Lターボ。それに対抗するかのようにe-POWERやディーゼルを搭載する日本勢。それはそれで魅力的ではあるけどさ、Bセグの本来の素晴らしさはどんなエンジンでも楽しく走れるシンプルな設計にある。
2台目「MINI3ドア」・277万円〜
エンジンが選べる
2013年からBMWミニとしては第3世代に突入した。日本市場では「クロスオーバー」が大ヒットし、今ではブランドの「標準モデル」と言った感じだ。風化しないデザインというべきか、ちょっと浮いたデザインというべきか。元々の車格がBセグであり、モデルサイクルが長いということもあり、気がつけばドライビングに適した手頃な価格のマシンとして積極的に選べる内容に思える。1.5L直3(102ps版と138ps版)、2.0L直4(192ps版と230ps版)の4種類のガソリンターボが用意されていて、全方位的なドライビングエンジンを求めるなら2.0L直4(192ps版)の「クーパーS」が欲しくなるが、本体価格は395万円まで跳ね上がる。
「修行」のクルマ
しかもBMWの190psクラスの横置きユニットに対してシャシーのスペックが不足気味で運転がかなり難しい。まだ6速ATの時代に試してみたけどドライコンディションでもちょっと気を緩めるとすぐ空転する。乗り出し450万円払って、このクルマの乗り方をとことん極めるというカーライフもありかもしれない。277万円の「ワン」(102ps版)でも、スペック的には重量級の軽自動車のエンジンを64psから102psに格上げしたようなものだから、十分に楽しめる動力性能がある。もちろん日本メーカーにはスイスポ、MAZDA2(15MB)、ヤリス、GRヤリスなどがあり、MTやトルコンATが選べたりするのだけど、横並び感がある日本のBセグではなく、個性と走りそしてノスタルジーを求めるならば「MINI」は良い選択肢だと思う。コスト面の負担もそれほど大きくは変わらない。
3台目・「GR86」・279万円〜
決意のダンピング
日本の誇りであるトヨタ(とスバル)が素晴らしいモデルを作ってくれた。兄弟車のBRZをかなり早くから発売させたことからも、トヨタなりの「戦略的ダンピング」で279万円という価格が実現した。RCというベースグレードはMTのみで、ホイール、スピーカー、シフトレバー、サイドブレーキレバー、フロアサイレンサー、エンジンカバー、クルーズコントロールでミドルグレードと差がつけられているものの、箱根や伊豆で繰り出すドライブに当たって何の問題もないグレードだ。善意で設定された「素のモデル」だ。「走り」に集中するモデルなのだからクルコンなどなくても困らない。
業界全体のことを考えている
初代プリウスなどシェアを分捕るために、トヨタが量販車でダンピングをすれば、市場はペンペン草も生えなくなるが、希少となったスポーツカーで行う「企業イメージ改善」のダンピングは歓迎すべきだ。MAZDAロードスターやコペンなどのオープンスポーツの市場を荒らすこともなさそうだ。街中にGR86やBRZが増えてくれば、ちょっと背伸びしてアルピーヌA110や718ケイマンに興味を持つ人も多くなるだろう。この価格でショートストロークの2.4L自然吸気エンジンに乗れるなんて夢のような話だが、本当に実現してしまった。あの社長さんはドリフトが上手いだけじゃない・・・。
4台目・「レクサスNX」・455万円〜
本気のレクサス
トヨタ(レクサス)はベースモデルを買え!!という「格言」まで出てきそうだ。発売されたばかりのレクサスNXもボトムグレードが非常に魅力的だ。2トンもあるアルファードを動かす2.5L自然吸気のダイナミックフォースエンジンに、アイシンAWが誇る8ATが組み合わされている(アルファードはCVT)。北米市場では羨ましいことにRAV4やハリアーにもこのユニットが搭載されている。アメリカでのトヨタ人気も納得だ。「SUVは嫌い」って人には無理にオススメはしないけども、トヨタ&レクサスで買うなら個人的に最強の一台だと思っている。
自然吸気旋風!?
このユニットをカローラ(MCシャシー)のシャシーに載せるのは面倒なのだろうか!?カムリ(Kシャシー)をベースにしても良いと思うが、わざとサイズを縮めてクーペルックな2ドアボデーを配して(4ドアクーペでもいいけど)、このユニットを搭載し、「セリカ」なんて名称でGR86と変わらないくらいの価格で販売すれば、トヨタ懸案の若い世代の顧客を増やすことができるのでは!?実際は高齢者がクラウンの代わりに買うクルマになってしまうかもしれないが・・・。
5台目・「トヨタ・アルファード(V6搭載モデルのみ)」・520万円〜
トヨタの本流
無理やり「オチ」を付けたわけではなく、トヨタに最大の繁栄をもたらした「横置きエンジン車」の歴史の集大成が「V6&トルコン8AT」だと位置づけられるので、日本市場向けにこのユニットを配備した唯一のモデルは、マニアにとって選ぶ価値の高いクルマだと思う。かつては「ブレイドマスター」をいうCセグの超絶ホットハッチに搭載されていたこともあった。VWゴルフがターボ化される前に、3.2L自然吸気を搭載したゴルフRの前進モデルがあり、それに引っ張られたやや無理気味な設計ではあったけど、トヨタのV6は静粛性&耐久性に優れているだけでなく、全速域で淀みない加速ができ高回転にも対応している。
20年後にはプレミア価格必至
2000年代のポルシェ、アルファロメオ、BMW、アウディ、ホンダが競った8000rpm級とまではいかないけども、ポルシェを除いてそれらが跡形もなく消え去った現在では、古き良き「6気筒自然吸気」の数少ない生き残りだ。巨体を揺らして疾走するアルファードを煙たがる人も多いだろうけど、V6搭載モデルに関しては、トヨタのクルマ作りのエッセンスが結集している。その気高き設計は、MAZDA、スバル、メルセデス、BMWあるいは日産スカイラインすら蹴散らす。次期モデルはV6だけレクサス入りで良いかも。現行の520万円はバーゲン価格だ。
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