2013年11月20日水曜日

トヨタ・ハリアーのHV買え買え戦術

  トヨタのハイブリッドを買わせる戦術というほどではないのかもしれないですが、新型ハリアーの10年ぶりのFMCでラインナップが一新されました。トヨタは高排気量エンジンのリストラを次々に進めていて、先日もマジェスタからV8エンジンが取り上げられました。レクサスLSだけで十分にV8エンジンを捌ききることができるのかは疑問ですが・・・。

  V6の3.5Lを積むモデルも同様に新型ハリアーから降ろされ、上級モデルには2.5L直4HVが搭載されるようです。300psオーバーのV6エンジンやシステム馬力300psオーバーのハリアーHVに使われていたV6ハイブリッド(レクサスRXとは別)から、200psそこそこのトヨタブランドらしいスペックのクルマになってしまいました。以前の3.3LのV6ハイブリッドがあまりにもレクサスRXハイブリッドに近いスペックになっていたので、ここの格差を大きくして、200万円の価格差を付けたようです。

  簡単に言うと、先代のハリアーはマークXのようなグレード設定で、上級モデルは十分すぎるパワーで400万円を下回りなかなかお買い得であり、下級グレードは必要最小限のパワーしかなく、可もなく不可もなくといった意見が多いクルマでした。

  新型ハリアーは新たに設定された2LのNA搭載モデルのFF車で1560kgとミドルSUVとしては破格の軽さを実現しています。これならば2LのNAエンジンでもいいかなという気もしますが、先代モデルの2.4L車で走行性能に不満なユーザーが続出したこともあり、今回はさらなるデチューン(ダウンサイジングか?)で物議を醸しそうです。

  新車発表会ではトヨタは盛んに「高級車」という点を強調していましたが、レクサスの同型モデルと大きく差をつけられた設計になっています。内装などを見る限りでは、ちょうど北米でのレクサスESとカムリが兄弟車なのですが、レクサスRX版の「カムリ」に相当するような内装になっています。つまりカムリHVのSUV版みたいな立ち位置のクルマです。今後も長くトヨタブランドのアッパーモデル(=高級車)のプロパーになっていくようです。

  どうやらクルマそのものの魅力というよりは、ラインナップ全体の整合性を考えて作られたクルマなんじゃないかなという気がします。日本でもSUV市場は着実に成長していて、近年に登場したジューク、CX-5、フォレスター、アウトランダーPHEVなどなどいずれも、廉価ながらターボやディーゼル、高性能HVを使ってクルマの走りにこだわった結果どれも好売上を誇っています。一方でコケ気味なのがインプレッサXVでとりあえずスバル初のHVというだけの「押し」の弱さが災いしています。

  トヨタはこれら国産SUVのセオリーを無視して、新型ハリアーを発売しました。この「逆張り」戦術も一理あるとは思いますが、セダン市場におけるカムリの影の薄さを考えると、同じような路線を辿るクルマになる気がします。



  

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