2014年5月21日水曜日

リッター100km超! だからどうしたって?

  自称「最先端自動車メーカー」のVWが日本以外の地域でこっそりと「リッター111km」と称する桁違いの低燃費車「XL1」を限定発売していました。なんでいきなり60~100km/Lをすっ飛ばして111km/Lまでいっちゃうのか?と驚きしかないわけなんですが、とりあえずPHV車の燃費計算というのは、特別な計算式が使われているようで、「エネルギー効率」を表す尺度としては一般に使われる数字とは乖離したものになるようです。ちなみに日本のPHVの「顔」と言える存在のプリウスPHVは61.0km/Lなっています。

  VWグループがこの「XL1」を発売するのは、ブガティ・ヴェイロン(約2億円)やポルシェ918(約8000万円)とならんでグループの技術力を誇示するの最大の目的のようです。技術の全てを結集した限定モデルだけあって、その価格も破格の約1500万円。0.8L2気筒ディーゼルにモーターを付けてあるだけのクルマとしては破格の金額です。

  ただPHVだからといってべらぼうな数字(燃費)を付けてふんぞり返っているわけではなく、それなりに市販車「世界最高水準」の燃費が出そうな設計上の工夫はみられます。まずは車重を700kgまで抑えています。プリウスPHVが1440kgですから同じだけのエネルギー効率だとするならば、単純に燃費が2倍になるわけですね、なるほど。それでもプリウスを2シーター(2人乗り)にしたからといって、車重が半分にできるわけじゃないですから、あらゆる部品にコストをかけて軽量化素材に置き換えていく努力をしています。その結果が300万円を切ったプリウスPHVの5倍になる1500万円という価格に表れているようです。

  さらに軽量化だけでなく、空力性能も極限まで向上させていて、邪魔になるドアミラーは外されています。代わりに小型カメラが付けられていて、車内の両サイドに取り付けてある小型モニターで確認する仕組みになっているようです。後方が荷台で見えないトラックなどはカメラによるバックミラーが使われていますから、まあとっくに普及していてもおかしくない技術ではあります。

  VWはガソリンターボでプリウスのシェアを奪うと息巻いていましたが、結局いくら広告費を使ってジャーナリストを買収して、気筒休止システムを使って軽自動車のエンジン並みの出力モードを設定して、さらに価格を引き下げても、目標には届きませんでした。そして気がついたら「次期ゴルフはPHVとEVになる!」という素早い大転換をぶち上げてきました。いやはや可哀相なのは「ゴルフは素晴らしい!」と散々にステマを撒いたライターとそれを鵜呑みにして買ってしまったユーザー(彼らは知らぬが仏みたいなところがあるけど)。

  今ではEVの先駆者気取りで、2020年までにバッテリーの価格は1/8に圧縮され、性能は3倍良くなる!だからこれからはEVの時代だ!みたいなことを発表するようになりました。別にガソリンターボが悪いわけじゃないですけど、現在日本で売られているものはフォードのエコブーストを除くと、技術が十分に生かされていない過渡的な段階のものばかりです。そしてエンジン開発に定評があるフォードとホンダが競うように高性能なガソリンターボを開発してますから、もはやVWの出る幕じゃなくなっているわけです。

  これからは欧州発のEVメーカーとしてVWとBMWには活躍が期待されます。BMWも2シリーズや4シリーズなんかよりも圧倒的に反響を呼んでいるのが、EVの「i3」です。あまりの問い合わせの多さに、いままで様子を伺っていたカーメディアは毎号必ず記事を挟み込むようになりました。今やクルマ雑誌の売上に一番影響がある「超人気コンテンツ」になっているようです。VWと違って新規に開発したボディを使っている所が人気の理由でしょうか? VWにもPM2.5を50倍も出すポロやゴルフの発売をさっさと中止して、ブランドイメージを変えるような良いデザインの専用EVを期待したいと思います。

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