スバル 実は「安全性」に問題あり?

  アメリカのテレビCMが「心に残る」とかで少し話題になったスバル。スウェーデンのボルボと並んで安全性をアピールするメーカーとしての地位を確立しているようですが、そんなスバルには絶対にあってはならないような「出来事」がありました。

  JNCAPという独立行政法人が、衝突安全基準のテストを行っているのですが、2014年に「ファイブスター」という最高格付けを得たのが次の7台でした。
「トヨタクラウンHV(189.7点)」
「三菱アウトランダーPHEV(184.6点)」
「マツダアテンザ(183.2点)」
「ホンダアコードHV(178.9点)」
「ホンダNワゴン(178.8点)」
「ホンダフィット(178.0点)」
「VWゴルフ(176.8点)」
ユーロNCAPでは頂点を極めたVWゴルフが、軽自動車に負けるとはちょっと信じられませんが、一応日本で一番権威がある組織が出した結果です。

  Nワゴンがアコードとほとんど変わらない得点というのも、なんだか不思議な感じですね。同じハイトタイプの軽自動車であるスズキスペーシアは152.2点ですから、Nワゴンは相当にレベルが高い印象です。

  さて「ファイブスター」に選ばれなかったクルマは・・・、といってもこのJNCAPはテストする台数が少なくて「本当に大丈夫?」なんて言われているくらいなのでそれほど多くないです。しかも軽自動車を除くと日産シルフィ(161.8点)や三菱ミラージュ(163.4点)といったいかにも海外向けの「プア」なモデルばかりで、なんでこんな不人気車を取り上げるのだろうか?と訝しい気持ちになります。

  そんな中で屈辱の評価を受けていたのがスバル・フォレスター。まさかまさかの169.8点という低評価であまりのショックにメーカーがゴリ押ししたかのように「サイドカーテンエアバッグ(SCA)付き」ヴァージョンで測定のやり直しが行われているようですが、それでもホンダのフィットやNワゴンに及ばない177.1点に留まりました。SCAが付くだけで相当に点数が上がるんですね。オプションだったら是非に付けておきたいです。

  スバルは従来の「車体剛性の高さ」に対する評価にあぐらをかいていたようで、日産、マツダ、ホンダが一気に進めた超高張力鋼板の採用が遅れていると言われています。「安全が一番」とかコメントしているスバルのユーザー見かけますが、そろそろ怪しくないですか?と突っ込みたくなります。参考までにユーロNCAPを加味すると、全般的にSUVの点数は低く、ハッチバックとセダンが圧倒的に優位なようで、ファイブスターを獲得したアウトランダーPHEVが特別に優秀ということのようですが・・・。

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コメント

  1. のっちさん、こんばんは!

    いやいや、この記事は悪意ありますよ!
    表題も結論もですが、昨年度の結果ではレガシィもインプ(サイドカーテン付)も180超えてますし、
    スバルが安全性に問題ありとは短絡的にいえないんじゃないでしょうか。
    (1年で大幅な構造変更などありえませんし)

    私はもともとJNCAPは少し懐疑的で、
    前も少しお話しましたが、スモールオーバーラップが未だに採用されていなかったり、に
    代表される評価基準のガラパゴス化です。
    例えば、64kmオフセットや55kmフルラップ時、JNCAPではキャビンが潰れてくれないと
    いい点数がでないんですよ。
    特に輸入車に顕著ですが、のっちさんが最後のパラグラフでおっしゃる「車体剛性の高さ」が
    逆に仇になる可能性がある試験だといわれています。
    実際JNCAPで低いA1やX1は・・・、まああれはしょうがないか(笑)
    日本で高い評価を得ているプリウス、IIHSでプアなのは、じゃあどうやって説明が付くのか。
    単純にどちらが悪いとかではなく、評価基準の差異だけで、
    最終的にはユーザーがどちらを信用するかだけです。

    私自身工学系の知識は乏しいもので、常々勉強中ではありますが。
    ただ、JNCAPを実施している独立行政法人自動車事故対策機構は
    国交省とズブズブですし、クラウンなぞがトップに来るとどうしても懐疑的に(笑)
    そりゃトヨタを邪険にはできませんよね、とか。

    でNワゴン、ですか。ちなみにNワゴンはハイトで合ってますが、
    スペーシアはスーパーハイトですから、比べるのであればNBoxの方です。
    ちなみにデータは少し古いですが157.7ですからスペーシアよりも少しはいいようですね。
    CMで今大々的にNワゴンの安全性を金ぴかの「NNNN」で表現していますが、
    あれをみるたびに嫌な気持ちになります。
    軽自動車の中で一歩抜きん出ているのは分かります。
    またプアな普通車よりもどこかに優れた安全性があるだろうことは理解できます。
    でも軽自動車のように居住性確保のためフレームの上に人が座るような設計や
    ぺらぺらのボディ、ドア。一番嫌いなのはリアシートのヘッドレストの後ろはもうリアドアで、
    あんなところにトラックが追突してきたとき、どうなるかは馬鹿でもわかります。
    どうしても物理的な法則は超えられないんじゃないかと、思ってしまうんです。

    今日本の車の安全性能・安全基準が非関税障壁として話題になってますが、
    実際問題としては、開放が即アメ車のシェア拡大や、
    ガラ軽のさまざまな分野での駆逐につながるとは思えません。
    思えませんが、これだけ輸入車のシェアが上がっている中、
    特に安全基準に関して門戸を開けないのはそこに何かがあるような気がしてしまうんです。
    まあデトロイト3で作る米自動車政策会議(AAPC)は日本の参加に否定的ですから、
    どっちもどっちと言えなくもないんですが、
    う~ん、悪女の深情け、贔屓の引き倒しになりそうです(笑)

    でも最終的に日本で乗るんだから、
    日本で日本人が日本人向けにやってる評価を参考にすべきなのかなと思います。
    懐疑的な視点はいつもわすれないように、ですが。

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    返信
    1. yatsumeさんこんにちは
      コメントありがとうございます。
      とても勉強になりました!

      いや悪意はないですよ。ちゃんと「?」付けてますから(笑)
      スバルをリスペクトしていれば、こその「え?フォレスターどうした?」
      って感じだったのでついつい・・・。
      それとマツダのブログにスバリストを名乗る人から、
      意味不明に敵対的コメントが来たのでメラメラと復讐心が・・・。
      まあ「JNCAPなんてさらさら信用していないクセに、
      ノコノコと釣りっぽいこと書いてんじゃね〜」
      っていう指摘はかなり図星ですが・・・。

      プリウスは歩行者保護でやたらとハイアベレージなんですよね。
      データをよく見ると「受動的安全性」は結構微妙な数字でした。
      総合得点で評価する仕組みに誤魔化されますね。

      軽自動車がやたらと高評価ってのは、
      それ以下の得点の普通車ユーザーは心中穏やかじゃないですね。
      正面衝突で死ぬのは軽自動車の乗員ばかりだなと、
      ニュースを見ていつも思いますね。
      小さな子を軽自動車に乗せるな!って感じです。
      じゃあ軽自動車は何に使うの?ってことになっちゃいますが・・・。

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