30歳になったら「スモールカー」&「スポーツカー」は卒業すべきだ・・・

  先日、都内某所でなかなかショッキングな光景を見かけました。お母さんが運転する2シーターの「スマート」の助手席に小さい子供が2人・・・。チャイルドシートなんて「知りません!」と言わんばかりの堂々とした走りっぷりでした。当然シートベルトなんて機能していないでしょうから、急ブレーキを踏めばフロントガラスに小さな2人が顔面から突っ込んでいく可能性もあるでしょうし、衝突すればエアバックの衝撃で2人とも圧死するかもしれません。どういう事情があったのかわかりませんが、子供の様子を見ると明らかに兄弟で、日常的にこういう乗り方をさせられているのが想像できます。

  確かにスマート・フォーツーは需要が極端に少ないため、中古車価格は相当に低く50万円程度でドイツ車に乗る事ができ、しかも他の人とは違うクルマが選べるという意味では賢い選択なのかもしれません。しかし私も完全に釣られましたが、街行く人に「アホか?」と思われる乗り方をしてまで、旦那の趣味か奥さんの趣味かわかりませんが、自分のポリシーを優先させるのは、決して「オシャレ」では無いように思います。

  以前、30歳で子供が生まれたので、スポーツカーを売り払ってメルセデスSクラスに乗り換えたという人が、「オンリーメルセデス」で紹介されていました。もちろんお金持ちの家にうまれたボンボンな人のようですが、少なくともクルマの選択における「センス」はとっても「オシャレ」と思います(選択の幅が広いのがうらやましい)。なんだかんだ言っても、クルマ選びの根本は「使用目的に適っているか?」だと思うんですよね。

  しかし現実には「このブランドに絶対乗りたい!」という盲目的な選択の成れの果てが、冒頭のスマート・フォーツークーペの3人乗りという滑稽な姿なんでしょうね。最近じゃ人気のドイツブランド車が、「スモールカー」(Cセグ以下)じゃないと価格面で売れにくくなっているようで、家族5人乗車のAクラスや1シリーズをよく見かけるようになりました。私の偏見かもしれないですが、せっかく300万円以上も投入して買ったクルマなのに、乗っている人は狭いところに押込められて、まったく楽しくなさそうに見えます。

  これも「使用目的」を完全に間違えて選択してしまっているパターンで、その多くが初回車検までに間違いなく買い替えを余儀なくされるんじゃないでしょうか。そもそも30歳をこえたクルマ好きの男性が1シリーズを買って10年乗り続けるという可能性は、よっぽどの事情が無い限りほぼゼロに近いと思います。30代で購入して10年乗れば40歳になってもCセグに乗り続けなければいけません。その事を考えると、まず購入の段階で選択肢に入らなくなるような気がするのですが・・・。

  ディーラーは言葉巧みに2〜3年ごとに乗り換えて、ステップアップを勧めてきますが、10年後を見据えてちょっと高いグレードのクルマを買っておいたほうが、長い目でみるとお得になります。そう考えるともはやCセグ車の日本における価値なんて無いんじゃないか?という気すらします。ホンダや日産がこのクラスのクルマを日本で売らなくなっと理由は、この辺にあるような気がします。

  クルマのブログを幾つか書いているのですが、いつも訳分からない「文句」をコメントしてくる人のほとんどが、「ゴルフ」「Aクラス」「1シリーズ」のユーザーと思われる人々です。それらの車種がよく私の記事の批判の矛先になっているという事もありますが、おそらくこれらのユーザーは何も考えず(何も知らず)にクルマを選んでいるんじゃないか?とそのコメント内容から伺えたりします(大変失礼な物言いで申し訳ありません)。

  私の意見がどうこう以前の問題として、どの場所でどの自動車に乗るかは、服装と同じくらいに「常識」が必要になります。毎日スポーツカーで通勤するライフスタイルが受け入れられているのは極めて狭い範囲に限られます。スポーツカーは例えるならば「水着」みたいなものです。大事な商談相手を迎えにいく恰好が「水着」だったら失礼極まりないでしょう。軽自動車は「ステテコ姿」、B/Cセグは「Tシャツ&短パン」といったところでしょうか、どちらもTPOをわきまえた選択ではありません。「セダン」かエスティマクラスの「ミニバン」を選ぶのがまともな感覚じゃないでしょうか。

  600万円するセダンなんて簡単には買えないよ!という声も当然にあるでしょう。しかしセダンは高額なものばかりではありません。日産が最近発売した新型ティアナはゴルフやAクラスと同じくらいの価格で十分に買えます。FFセダンですから、お客様をもてなす後席は800万円くらいするメルセデスやBMWの高級セダンよりも広くてゆったりしています。ある事業で独立して経営者になったばかりの若年実業家にとっては「最高の社用車」と言えます。こんなにも素晴らしいクルマが、なぜか「批判の嵐」に取り巻かれています。もうどんな人々が批判しているかお分かりですよね? 30歳過ぎても平気で「スモールカー」や「スポーツカー」買っちゃうような人々にはティアナやスカイラインHVの価値なんておそらく死ぬまで解らないでしょう。


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