2016年6月17日金曜日

中型車をエンジンから選ぶのは難しい〜・・・。

  昨年の暮れに発売されて以降、さすがの人気を誇っているのが「新型プリウス」です。プリウスと聞いてどんなイメージを持ってますか!?ちょっとややこしいですけども、トヨタのミーハー全開のトップ戦略によってこのモデルも大きくその立ち位置を変えてきています。先代までのプリウスは正直言って燃費のためにあらゆることをガマンする人のためのクルマでした(異論は認めない!)。

  それが現行モデルになって、えげつないくらいに変化しました。デザインとか燃費とかいろいろ言われてますけど、なによりも最大にビックリなのが、ヒップポイント(座る高さ)が59mmも下げられたことです!!!もともとトヨタのこのクラスの日本仕様には「シートリフター」(シートの上下機能)という概念もほんの数年前まで無かったわけですから、ちょっと変化の振り幅が大き過ぎる!!!社長がスポーツカー好きだとここまで過激になるの!? 「BMWみたいだ!!!」「86みたいだ!!!」って感想が出るのも当然です・・・。

  全ラインナップのHV化が着々と進行しているトヨタにとって、「プリウス」の存在は浮いてしまった!!!けれどもHVと言えばプリウスというくらいにグローバルで使っている商標なので、いまさら幕引きもできない・・・。だったら思いっきり愉しいクルマにしちゃえばいい!!!とスペシャルティ化へと舵を切ってきたようです。さて何に一番スペシャルティを感じるか? と考えた結果がヒップポイントなんでしょうね。6cmって相当なインパクトです。日産やマツダがスポーティを演出する時に必ず使う手なんですけども、プリウスがこんなになっちゃったら、フェアレディZ、スカイラインあるいはロードスター、アテンザなどは余計に売りにくいでしょうね。

  国内で新型車が発売すると俄かに盛り上がるのが「オーナー掲示板」でして、本来は貴重な情報交換の場としてトリセツ以上に有用な存在なのですが、これだけ大きく変化したプリウスですからその反響はまさにカオスです。中には困った輩もいまして、ちょっと覗いてみたところ、あらら〜・・・「今のプリウスがあればBMW320iなんてもう用無し」「プリウスはゴルフも3erもまとめて追い越した!!!」と威勢のいいコメントがかなり並んでいます。

  ヒップポイントだけでなく、全体的に低重心化されて、当然に「走り」も大きく代わりました。まず動き出しと停止の段階から全然違います。トヨタによるとこのプリウスだけでなく、旧式のユニットを積むオーリスHVも日本導入のタイミングで、フィールに関する設定を新しくしたそうです。ゴルフやBMW3erの出足のギクシャク感とはまた違うタイプの出足の悪さを露呈していた先代までのプリウスが、まるで嘘のようにスムーズになりました(CVTって結構すごいのね)。新型のオーナーがちょっとハシャギたくなる気持ちもわからないでもないですね。「何がVW(AUDI)だ!BMWだ!MAZDAだ!・・・直噴とかクソ環境に悪いエンジンを平気で使っている偽善メーカーのクルマなんてドンガラだよ!!!いつまで騙されてだい?(笑)」ってところでしょうか・・・怖ーい。

  ちょっと暴走したので情報を整理すると、「新型プリウス」は単なる次世代エコカーではなく、従来から走りの中型車と言われつつも最近ではすっかりダサダサなファミリーカーとなった「BMW3er」「アウディA4」「スバル・レガシィB4」「マツダアテンザ」さらには「日産スカイライン」といったブランド頼みの「堕落組」に対しての強烈なアンチテーゼになっているようです。

  「スカイライン」に関しては日本で当初から発売した350GTというハイスペック仕様で、大胆にハイブリッド化され、モータートルクを活用することで中型車が抱える「些細な」問題はかなり解決できることを示しました。300psを越えるモデルだけども、とりあえず普通に乗ってればリッター10kmは達成できる!!!これはセダン好きの脳天を直撃するインパクトがあります。新型プリウスも発売時期が1年以上遅れて設計変更がされたようですが、どうやらこの「スカイライン革命」がその方向性に大きな影響を与えたような気がします。500万円のスカイラインHVのエッセンスを上手く抽出して300万円で売ろう!!!って狙いがあったのでは?とにかくスカイラインみたいに分かりやすいことをやってみたんですかね。ちなみにスカイラインですけど燃費・加速・ハンドリングなどなど全部規格外!!!

  EVの日産リーフって充電の面倒くさささえなければ、実はすっごく走りが良くて愉しいクルマです。電気モーターによる再現性ってやっぱりすごいんだな!!!スカイラインHVもプリウスもモーターの使い方で今後さらに進化できると思います。しかし実際はモーター制御って小学生の工作のような簡単な仕組みではなくて、専用設計の高性能インバータ(電圧などをコントロールして出力を制御する機能)が必要になります。日産やトヨタにとってラッキーなのはエアコンから新幹線までを徹底して内製してきた「コンバータ大国
」日本の技術力をそのまま使うことができることです。アメリカやドイツの自動車メーカーからしてみたら「ちょっと反則だろ!?」って感じでしょうね。

  先ほどの盛り上がるプリウスオーナーに冷や水を浴びせるとしたら「HVは反則」で、日産やトヨタがVW、BMW、MAZDAを越えているのではなくて、「川崎重工」「三菱重工」「石川島播磨」といったバックボーンがスゴいだけなんじゃないの?ってことです。自動車メーカーとは結局のところ「エンジン屋」「パッケージ屋」「デザイン屋」といったコアからなるコングロマリットに過ぎないんですけども、ここ10年くらいは、仕事が多過ぎて手が足りないとかで、すぐに何でも外注するようになりました。その結果として、比較的に社内で主導権を持つ機会が多い「デザイン屋」が威張るメーカーが増えてますね・・・N社のN村さんとか、M社のM田さんとか。

  何が言いたいか?というと、「センサー(自動ブレーキ)」「液晶パネル」「ITリンクカーナビ」「パワーシート」「シートヒーター」・・・純粋に運転を楽しみたい人にとって重要ではない家電的な機能なんて要らねーーーー!!!ってことです。ひと昔前のオンボロのBMWを中古で買ってくれば、そんなものまったく付いてないですけども(しかもエアコン逝ってる率が高い)、「クルマは愉しい」ってのがよくわかりますよ。

  けれども(日本で)BMWを新車で買えば、これらの「豪華で不要な装備」がもれなく全部付いてきます(これらは別に法定装備品でもない!)。そんな「家電セット」の付いたクルマいらねーって!!!俺はBMWのピュアなエンジンとシャシーが楽しめるクルマが欲しいだけなんだ〜!!!と言ってみたところで、営業マンにジロリと変な目で見られるのがオチです・・・。少なくともBMWジャパンではそんなプレーンなBMW車は買えないらしいです。

  純粋に中型車を愉しみたい!!!しかしそれぞれのメーカーでは「中型車とはそれなりに所得のある人々のクルマ」というしょーもない前提が、マーケティング上は非常に重要なようで、あれこれと余分なモノが付いてくるクルマを400~600万円くらいで売りつけられます。まさにゲロゲロですね・・・そしてその最先端を進んでいるのがプリウスなんだよー!!!わかったかーーー!!!(新型プリウスオーナーの自己満足の一つが輸入車並みの価格なんだろうけど)

  高齢者ばっかりになった日本の歪なマーケットゆえでしょうけども、中型車が揃いも揃って全部クソになったーーー・・・そして意味不明なプリウスが「クソに追いついた(追い越した)!!!」ってアホみたいに喜ぶ。これじゃ「若者のクルマ離れ」は不回避でしょ!!!今よりも給料水準が高かったバブル末期の中型車ってトヨタ・マークⅡが179万円〜とかですよ!!!

  プレーンなクルマが欲しい「永遠の20代」な馬鹿野郎は、トヨタに行って86でも買ってればいいさ!!!現代の中型車マーケティングに納得できない社会不適格者は、BMWと付き合っても幸せにはなれませんよ〜!!!くっそーーーー。専用設計のシャシーも無い!!!日本メーカーに張り合えるスポーティなエンジンも無い!!!スポーティに走れるまともなミッションも無い!!!ことを誤魔化してるだけじゃねーの?と悪態の一つでも言いたくなるよ。

  BMWサイドの言い分としては「中型車はガキのオモチャではない」「安全で合理的に快適な中型車を先進国の高齢者に届けるのが使命」「高いイノベーションで市場を切り開くのに適しているのが中型車」ってことなんでしょうけども・・・。まあ納得できます けどね。さて今回は「1.8〜2.5L」の北米向けエンジンについて書くつもりでしたが、あらぬ方向へ行ってしまいました。次回は日本で買える「1.8~2.5L」の中型車で、特に「非HV」なクルマについて改めてトライしたいと思います。


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