2017年4月20日木曜日

レクサス という異文化実験はいつまで続くのか?

  米国のジャーナリスト・トマス=フリードマンがグローバリゼーションを語った名著に「レクサスとオリーブの木」のタイトルにもなっているレクサス。街にマクドナルドが建っていてレクサスが走るような水準の国ならば、紛争の解決手段に内戦や侵略戦争を選ぶ理由がなくなる!!そんな豊かさの象徴だとフリードマンは言っています。

  このクルマはメルセデスでもBMWでもアウディでもない・・・レクサスだ!!同年式のライバル車には絶対に「乗り心地」「静音性」つまりNVHでは負けない!!という「志」の高さを実際に感じるだけで、レクサスのファンになってしまう人の気持ちはわかります。トマス=フリードマンも他の高級ブランドをあざ笑うようなレクサスの精度の高さ!!これこそがグローバリゼーションを推し進める「圧倒的な魔力」なのだと定義します。

  レクサスは世界を覆う「怪物」として1989年からの四半世紀を闊歩してきたにもかかわらず、「レクサスにはアイデンティティが足りない」として、これまでの「機能性」から、デザインを中心とした「アイコニック」なブランドイメージを発信するようになりました。まるで「機能性」だけではマヌケなユーザーにまで車の魅力が伝わらないから、とにかくギラギラさせよう!!「機能性」におカネをかけるよりも「外観」におカネをかける方が売り上げに与えるインパクトは確実に大きくなる!!みたいなことをコンサルタント会社がトヨタに進言しているのかも。



  そんな過渡期にあるレクサスが新たなデザイン・コンセプトを取り入れてから導入されたモデルは、果たしてフリードマンが脅威を感じた「世界最強」の姿なのか? 見た目で判断するのはやや愚かかもしれないですけど、例えば上の動画のレクサスRXなんて、これ「テスラの新型です!!」と言われても納得しちゃいます。ヘッドライトだけ妙にトヨタっぽい「一重」まぶたなんだすけども、あとはスカート部分だけやたらとメッキ仕立てになっていて、フルエアロのオプションで100万円くらいふんだくるという戦略が・・・。

  イメージカラーとしてシルバー、メタリック、チタンを配置して、どこまでも続くハイウェイを疾駆する「トランス・コンチネンタル」な長距離ピープルムーバーを想起させるデザインです。「走るジュラルミン」。これがゴチャゴチャした日中の混雑した日本の街並みには似合わない!!ってことはないですけども、結果的に日本車が培ってきた伝統をぶっ壊すことに執念を燃やす最近のトヨタが考えていることは、どうやら・・・日々クルマの良し悪しをチマチマと論じているクルマバカの頭上はるか上空を超えて「何か」を引き起こそうという「遠謀」に思えて仕方ないです。

  世界のどこに持っていったらレクサスRXは輝くのか?・・・「東京」「名古屋」「福岡」といった日本経済を牽引する活気のある大都市の中心部も、街並みにワイルドさが乏しいのでこのデザインはどうもハマらない。ニューヨーク、パリ、ロンドンといったそれなりに年月を重ねてきた大都市よりも、シンガポールやドバイ、香港といった新興の国際色が豊かな都市がちょうどいいかも。これらの都市が「アジアの熱風」として、世界中の自動車ブランドを集めて、東京MSよりも大規模なイベントを開く時代に、そこに集まった有名ブランドの中で最も「熱い」存在でいたい!!とトヨタが考えているならば、新しいレクサスのコンセプトはかなり上手くできているんじゃないでしょうか?(欧州では苦戦するでしょうけど)

  トヨタっていつからそんなに「デカい絵」が描けるメーカーだったの!!(20年辛抱してHVの権威になったじゃん)。もちろん火をつけるライバルがいたんでしょうね・・・下の動画はシンガポールだそうですが、なんじゃこりゃ!!日本でもこんな光景が見られないよなー。この光景がミュンヘンやシュツットガルトだったら、別の意味で面白いけど・・・。


 
   話は変わりますが、レクサスGSが廃止されるみたいです。北米や中国では4.9m級のフルサイズセダンとしてカムリがベースのレクサスESが販売されていて、これが日本にもGSの代わりに導入されると報じられています。ベースのカムリも北米で新型が発表されてあまりのイメチェンぶりが衝撃的です。やはり「一重」まぶたのヘッドライトなんですね。メルセデス、スバル、マツダのような「腫れぼったい」まぶたはどうも女々しく見えますけども。そしてこれもまた「テスラの新型です!!」と言われたら・・・ほぼ信じてしまうレベル。そして各部には最近の「破天荒デザイン」なトヨタ車のデザインエッセンスが散りばめられています。レクサスISのサイドライン、SAIのテールランプ、C-HRのCピラー周りなどなど。日本でも年内に発売でしょうか・・・マツダの新型アテンザ(4代目)とガチンコ対決!?

  
  メルセデスSクラスをなぎ倒すところから始まったレクサスの歴史ですが、「Sクラスと肩を並べたLS」「BMW的な要素を追求したIS、RC、RC-F」「アストンマーティンやジャガーをイメージしたLC」「ランドローバーを取り込むLX」「マツダを叩くESとNX」「アジアの風RX」・・・レクサスに行けば世界の高級車はなんでもありますよ!!無計画に見えてしっかりと際立ったラインナップを揃えているブランドなんですねー。


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