日本車はダサいと言っている人はクルマ音痴だ。
クルマに限らずデザインの優劣を考えるのは難しいもので、主観なのか客観なのかを前置きすらせずに語り出したら、それはもはや何ら意味を持たない暴論になってしまう可能性もあります。最近読んだ中で「目に余る」のが、評論家・清水宗一氏がベストカーで展開した「国産vs輸入車・国別対抗戦」という記事。やっぱりこの人は救いようがないほどのアホですね・・・。あまりに雑すぎる仕事っぷりなので余計なお世話ですが全部書き直してみたいと思います。
清水氏の結論を簡単にまとめると、日本車を中国◯・韓国△・アメリカ◯・スウェーデン△・フランス×・イギリス×・ドイツ×・イタリア×の8カ国と対戦させると以上のように2勝4敗2分になるようで、それもかなり日本贔屓での判定だそうです。「初心者」の分際で超有名ライターに楯突くなんて頭オカシイと思われそうですが、勝敗はともかく清水氏がそれぞれに付けている短評にはまったく納得できないです・・・これはプロパガンダじゃないのか?
さて最初の相手「中国」ですが、統廃合がすすんでいるとはいえ軽く20を超えるブランドが乱立していて「代表選"車"」を選ぶのも難しいです。敢えて推したいのが提携相手の本家BMWを超えるデザイン性を発揮しつつある「ブリリアンス」のクルマでしょうか。BMWのシャシーを使いつつエンジンが何と「V6」です! これはBMWの正規輸入車との差別化を図るという意味合いがあると思われます。とりあえず今回はデザインのみが判断基準ですからその辺は無視して話を進めます。ベースはBMW車なんですが、クリス=バングルによってなんだか「幸薄い」デザインに成り果てた本家のデザインとは違って、中国人好みの肉感的な張り出しが強調されていて、BMWと日産(フーガ/スカイライン)の良いとこ取りといったバランス感があり「セダンデザイン」としてはかなり高いレベルにあります。
セダンが相手なので日本代表もセダンから選ぶとするならば、超絶デザインで欧州・北米でブランドシェアを強烈に押し上げている「レクサスIS」と「マツダアテンザ」あたりが候補になりそうです。ISの日本的デザインは好みが分かれるという見方もありますが、世界シェアで客観的に判断しても中国代表「ブリリアンス」に負けるということはなさそうです。日産もBMWも世界シェアを伸ばしてはいますが、どちらもSUVとコンパクトカーでの成功が主体になっていて「セダン」が評価されているわけでは無いですし、この両者のデザインを継承した「ブリリアンス」に大きな革新性は今のところは生まれていません。中国人が好きな「セダン」において日本車のデザインが優勢(世界販売基準)なので、中国との対決は清水氏と同じく日本の勝ちですね。
次の相手の「韓国」ですが、韓国車で近年特に目立つのは中国市場を強く意識した「大型セダン」です。やはり高齢化率25%の日本と比べて12%の韓国はまだまだ「ダウンサイジング」ではなく「現役バリバリ」のクルマでグイグイと攻めてきます。北米市場で短期間に大成功したレクサスを超えるべく、ドイツプレミアム調のV8サルーン「ヒュンダイ・エクウス」と「キア・クオリス」は北米での自社サイトで、このクラスの権威である「メルセデスSクラス」「キャデラックXTS」「レクサスLS」「BMW7シリーズ」「アウディA8」に真っ向から喧嘩を売っています。その「直接的」過ぎる表現の仕方は必ずしもブランディングにつながるとは思えないですが・・・。
クラス最高峰の「8AT」で、キャビンサイズも最大で、エンジンパワーもNAモデルでは最強(V8で429ps)を堂々と謳っています。それでいてLS($72.000~)よりも1万ドル以上安い設定の$61,000~ですからかなりの「戦略モデル」であることが伺えます。北米雑誌でも、「まだサルーンとしての極致であるLSと比べれば苦しい点もあるけど十分過ぎるコスパ」ということで評判も上々です。さてこれに対峙するとしたらやはり日本代表は「レクサスLS」しかないです。フェイスリフトで高級車としてはかなりスタイリッシュな部類に入るようになった「LS」に対して、「エクウス」はSクラスの「モロパクリ」なので反則負け、そして「クオリス」は・・・まさかの7シリーズ似!つーか韓国メーカーはいい加減にもっとポリシーを持て!これは日本の不戦勝でいいのではないでしょうか?
さて続きましては「アメリカ」です。代表はいろいろ考えられますが、まずは「C7コルベット」が挙げられます。対する日本代表は・・・もはやベテランの域に突入した「日産GT-R」くらいしか見当たらないです。これはさすがに問答無用で日本の負けですね。そもそも日本とアメリカは「貿易摩擦」を引き起こすほどに密着した関係にあり、アメ車と日本車はアメリカ市場で見事にニーズを分け合ってきたわけですから、比較すること自体がナンセンスな気もします。それでも最近では変化が起きていて、日本車の地盤といえる中型セダンで「テスラ・モデルS」や「クライスラー200」が登場してきて、これが見事なまでに良いデザインです。
「モデルS」のデザインを見ればある程度は納得できると思いますがテスラのデザイナーはマツダ出身のフランツ・F・ホルツハウゼンです。確かにマツダ車に良く似ています。マツダ車よりもエクステリアにさらに力を入れられるプレミアムクラスということもあって、アストンマーティンみたいなグリルが高いステータスを生み出す好デザインだと思います。もう1台の「クライスラー200」のデザインも素晴らしく良いです。日本代表で対峙する「アテンザ」「レクサスIS」と比べても互角以上じゃないでしょうか。ということで日本の負けです。
さて長くなってしまったので次回に続けたいと思います。
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清水氏の結論を簡単にまとめると、日本車を中国◯・韓国△・アメリカ◯・スウェーデン△・フランス×・イギリス×・ドイツ×・イタリア×の8カ国と対戦させると以上のように2勝4敗2分になるようで、それもかなり日本贔屓での判定だそうです。「初心者」の分際で超有名ライターに楯突くなんて頭オカシイと思われそうですが、勝敗はともかく清水氏がそれぞれに付けている短評にはまったく納得できないです・・・これはプロパガンダじゃないのか?
さて最初の相手「中国」ですが、統廃合がすすんでいるとはいえ軽く20を超えるブランドが乱立していて「代表選"車"」を選ぶのも難しいです。敢えて推したいのが提携相手の本家BMWを超えるデザイン性を発揮しつつある「ブリリアンス」のクルマでしょうか。BMWのシャシーを使いつつエンジンが何と「V6」です! これはBMWの正規輸入車との差別化を図るという意味合いがあると思われます。とりあえず今回はデザインのみが判断基準ですからその辺は無視して話を進めます。ベースはBMW車なんですが、クリス=バングルによってなんだか「幸薄い」デザインに成り果てた本家のデザインとは違って、中国人好みの肉感的な張り出しが強調されていて、BMWと日産(フーガ/スカイライン)の良いとこ取りといったバランス感があり「セダンデザイン」としてはかなり高いレベルにあります。
セダンが相手なので日本代表もセダンから選ぶとするならば、超絶デザインで欧州・北米でブランドシェアを強烈に押し上げている「レクサスIS」と「マツダアテンザ」あたりが候補になりそうです。ISの日本的デザインは好みが分かれるという見方もありますが、世界シェアで客観的に判断しても中国代表「ブリリアンス」に負けるということはなさそうです。日産もBMWも世界シェアを伸ばしてはいますが、どちらもSUVとコンパクトカーでの成功が主体になっていて「セダン」が評価されているわけでは無いですし、この両者のデザインを継承した「ブリリアンス」に大きな革新性は今のところは生まれていません。中国人が好きな「セダン」において日本車のデザインが優勢(世界販売基準)なので、中国との対決は清水氏と同じく日本の勝ちですね。
次の相手の「韓国」ですが、韓国車で近年特に目立つのは中国市場を強く意識した「大型セダン」です。やはり高齢化率25%の日本と比べて12%の韓国はまだまだ「ダウンサイジング」ではなく「現役バリバリ」のクルマでグイグイと攻めてきます。北米市場で短期間に大成功したレクサスを超えるべく、ドイツプレミアム調のV8サルーン「ヒュンダイ・エクウス」と「キア・クオリス」は北米での自社サイトで、このクラスの権威である「メルセデスSクラス」「キャデラックXTS」「レクサスLS」「BMW7シリーズ」「アウディA8」に真っ向から喧嘩を売っています。その「直接的」過ぎる表現の仕方は必ずしもブランディングにつながるとは思えないですが・・・。
クラス最高峰の「8AT」で、キャビンサイズも最大で、エンジンパワーもNAモデルでは最強(V8で429ps)を堂々と謳っています。それでいてLS($72.000~)よりも1万ドル以上安い設定の$61,000~ですからかなりの「戦略モデル」であることが伺えます。北米雑誌でも、「まだサルーンとしての極致であるLSと比べれば苦しい点もあるけど十分過ぎるコスパ」ということで評判も上々です。さてこれに対峙するとしたらやはり日本代表は「レクサスLS」しかないです。フェイスリフトで高級車としてはかなりスタイリッシュな部類に入るようになった「LS」に対して、「エクウス」はSクラスの「モロパクリ」なので反則負け、そして「クオリス」は・・・まさかの7シリーズ似!つーか韓国メーカーはいい加減にもっとポリシーを持て!これは日本の不戦勝でいいのではないでしょうか?
さて続きましては「アメリカ」です。代表はいろいろ考えられますが、まずは「C7コルベット」が挙げられます。対する日本代表は・・・もはやベテランの域に突入した「日産GT-R」くらいしか見当たらないです。これはさすがに問答無用で日本の負けですね。そもそも日本とアメリカは「貿易摩擦」を引き起こすほどに密着した関係にあり、アメ車と日本車はアメリカ市場で見事にニーズを分け合ってきたわけですから、比較すること自体がナンセンスな気もします。それでも最近では変化が起きていて、日本車の地盤といえる中型セダンで「テスラ・モデルS」や「クライスラー200」が登場してきて、これが見事なまでに良いデザインです。
「モデルS」のデザインを見ればある程度は納得できると思いますがテスラのデザイナーはマツダ出身のフランツ・F・ホルツハウゼンです。確かにマツダ車に良く似ています。マツダ車よりもエクステリアにさらに力を入れられるプレミアムクラスということもあって、アストンマーティンみたいなグリルが高いステータスを生み出す好デザインだと思います。もう1台の「クライスラー200」のデザインも素晴らしく良いです。日本代表で対峙する「アテンザ」「レクサスIS」と比べても互角以上じゃないでしょうか。ということで日本の負けです。
さて長くなってしまったので次回に続けたいと思います。
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