2016年1月31日日曜日

200万円台・第1位は・・・アウトランダー

  カーグラフィック2月号で行われた「CGアワード2015」では10台のエントリー車の内で、3台のSUV(レネゲード、マカン、レクサスNX)のうちマカンが9位、NXが10位となり編集部員によってさんざんに虐げられていました。・・・プレミアムSUVの過剰気味な人気は正当派クルマ雑誌にとってはちょっとした脅威なんでしょうね。一方で自動車メーカーにとっては、これまでの実績が販売に大きく影響するスポーツカーや高級セダンと違って、非常に参入しやすい新興のジャンルです。スバルが北米でアウトバックを、マツダも続いてCX5をあっさり大成功させるなど、命運が尽きそうなブランドが次々と「一発逆転」を起こしている非常に貴重なジャンルです・・・。

  確固たる販売地盤を持たないメーカーにとっては、とりあえず開発資源のかなりの割合をSUVに突っ込んで勝負をかけるより他に現状を打破できる明確な方法は見当たらないです。スバルやマツダが躍起になるくらいだから、当然にグローバルでは同じくらいの販売規模の三菱も勝負かけてます! アウトランダーの一択! これがコケたらもう後がない! 以前は倉敷で製造されていたアウトランダーがシトロエンブランドからOEMで欧州限定で発売されていましたが、現在は1つ下のサイズのRVRがPSA(プジョー=シトロエン)との共同開発(兄弟車)になっているようです(日本製フランス車は現在はなし)。

  自社でSUVも開発しているPSAが三菱との提携にこだわるのは、もちろん世界トップクラスに位置する三菱のAWD技術を取り込むためです。都市ユーザー向けSUVにAWDなんてオーバースペックという意見もあるでしょうが、トヨタが新型プリウスにいよいよAWDを設定してきたり、マツダが次世代AWDの開発を大々的にアピールしたり、どうやら今後の大衆乗用車のマーケティングにおいてAWDの有無は大きなファクターと考えられているようです。またPSAとしてはフランス国内の最大のライバルであるルノー陣営にAWDの世界的権威であるNISSANが付いていることへの対抗の意味もあるようです。
 
  日本人の感覚からすると、AWDなんて豪雪地帯の住人か、クロスカントリー・スノボ趣味人か、全開加速主義者のアイテムくらいにしか思ってないですが、グローバルでの売り上げ高に注目すると、どうやらメーカーにとってかなり大きなファクターなようです。一例を挙げると、看板モデルのレガシィを全車AWDという設定にしているスバルの1台当たりの売り上げ高は、なんとメルセデス、BMW、アウディと大きな差はなく、日本メーカーでは断トツの数字です。海外(欧州)生活を経てきた人々がしばしばスバリストになりやすいのも、海外では高品質ブランドというイメージが定着しているからのようです。

  そんな世界が羨む三菱のAWDを搭載したアウトランダーが200万円台で売られている!というだけでもスゴいことなんですけど、同じくらいに実績があるフォレスターやエクストレイルも200万円台ですから、いまいちそのありがたみがユーザーには伝わっていないかもしれません(こんな強敵だらけの市場だからフォードが逃げ出すのは当たり前?)。それでも沖縄のユーザーにしてみたらAWDなんてどうでもいいでしょう・・・ヴェゼル(FFのみ)でいいじゃん! 

  はい・・・ヴェゼルで十分です。けどこの「1位」はあくまで200万円台でどれだけ「真面目」に作っているかが評価対象ですから、どれだけ有効な付加価値が付けられているかを元に判断しています。もう薄々気がついているでしょうが「2位」はレガシィB4です(の予定です)。200万円台のベースグレードなのに運転席10wayパワーシートが付いてくる破格の高品質車になんでこのアウトランダーが勝てるのか? スバル関係者は憤慨しているかもしれないですが、レガシィの規格が完全に「大陸系」になってしまっていることが決め手です(ティアナとアテンザも)。これを「真面目」の1位にするのはどう考えても間違っているなと・・・。

  さてアウトランダーのAWD以外の売りについて言及しますと、まずは2015年の後半に行われたMCで内装が一気にブラッシュアップされたことです。三菱も自らプレミアムブランドを意識したといっている通りで、欧州大衆ブランドで考えられる上限を軽く越えて、「日本式アップグレード内装」とでもいうべき流行に乗っています。最近の200万円を軽く越えるくらいの日本車はことごとく内装がキレイです。某評論家が「王冠」のフェイクウッドが安っぽいとか言ってましたけど、ブラック系の内装を選べば問題ないですし。

  三菱はこれまでは「内装作り込み」の印象がほとんどなかったのですが、やはりかつては高級セダンやスーパースポーツを作っていただけあって、このMC後のアウトランダーを見る限りではそつなく出来てしまうようです。AWD技術もそうですが日本メーカーはバブルの頃に湯水の如く開発費を使って残した「遺産」によって生き存えているんだなと感じます(バブル後の自動車業界をさんざんバカにした経済アナリスト達は今頃何を思うのでしょうか)。

  アウトランダーには「PHEV」という三菱の「虎の子」が採用されたモデルもあります。おそらく日本でもアウトランダーの知名度が上がったのはPHEVのおかげだと思いますが、このクルマはイギリスでバカ売れしたようで、現在のところイギリスで最も売れている「EV/PHEV」だそうです。三菱のユニットは欧州プレミアムで次第に広まってきている「直4PHV」と同等のもので、欧州ではこのユニットがFセグメント(Sクラス、7シリーズなど)に使われます。三菱とPSAの提携がすすみ、シトロエンの最上級セダン「C6」などに搭載されてもいい気がします。まあメルセデス以外の欧州メーカーは、三菱のターボチャージャーを買ってくれる大事なお客様ですので、三菱にとってはパワーユニットの急速な変化は望んでいないと思いますが・・・。

  欧州ブランドが大好きなニューモデルマガジンXの覆面ライターに、「三菱のAWDは日産、スバル、アウディよりもさらに優れている!」(ただしランエボ用のものですが)と言わせるだけの、完全実力派メーカーの看板モデルで、プレミアムブランドにもひけをとらない「くつろげる」内装も用意されていて、さらに乗り心地や静音性に関しても、とりあえず高級セダン並みに快適です。トヨタのTNGA車が非常に良くできていて、まるでドイツ車みたい!との評判ですが、三菱はもともと欧州とりわけドイツで高い評価を受けてきたブランドで、過去には「デボネアAMG」なるモデルがあったくらいに認められた存在ですから、「走る・曲る・止まる」の実力も・・・ハッキリ言ってVW、BMW、マツダを凌ぐレベルなんです(日本ではイメージに傷が付いていますが)。アウトランダー・・・SUV買うならぜひ候補に入れて頂きたい1台です!

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2016年1月22日金曜日

200万円台のクルマを一番まじめに作るメーカーは?

  日本で売れ行きが好調なクルマの価格帯は二極化していて、それは「200万円台」と「600万円台」なんだとか。前者はいわゆるアクアからプリウスまでの価格帯。後者は一目置かれる高級モデルの価格帯。じゃあこの2つの価格帯はそれぞれに別物といえるくらいに設計上に大きな差があるのか?というと、ハッキリ言ってしまうと「無い」です。結局は600万円台のクルマのほとんどが200万円台のクルマをベースとしてデコっただけってのが多いです。

  一例を挙げると、600万円台のレンジローバー・イヴォーグのシャシーは、200万円台のマツダ・アクセラのものがベースです。600万円台のBMW・Z4のコンセプトは、200万円台のマツダ・ロードスターのパクリであり、そのシャシーは200万円台のBMW1シリーズのものを使っています。他に探してみるまでもなく、こんな事例ばっかりです。

  カネを払う人が納得していればそれでいいのかもしれないですけど、こういった事情を知ってしまうとなかなか600万円台のクルマを買おうとはなかなか思わないです。できることなら十分に納得できる作りをしている200万円台のモデルを選びたい!・・・しかし吟味すると、やはり200万円台のクルマらしいサバサバした大味な作り込みが少々気になってしまって、やっぱり600万円台のクルマがいいなぁ・・・ってなるんですけどね。

  それでも各メーカーともに知恵を凝らして「いいクルマ」を作っていて、素人にはそう簡単には見破れないくらいのぎっしり中身のあるクルマが増えてきたような・・・、そこでどのメーカーの200万円台が一番納得できるクルマ作りをしているのか? これについて考え抜いて、自分なりのある程度の見解を持っておきたいな・・・なんて暇人らしいことを思いつきました、もちろん次の1台を決める上でも非常に有益です・・・ということで自動車メーカーに喧嘩を売ることになりかねないですけど、独断と偏見で「良し悪し」を決めてみたいと思います。まずは各ブランドから「代表車」を選出しましょう。


トヨタ「プリウス」数あるトヨタの中でも圧倒的な説得力

日産「ティアナ」使い道が明確、エントリー随一の実力派

ホンダ「オデッセイ」先代とは別ものでもホンダの看板モデル

マツダ「アテンザ」ワールドデザインCOTYノミネートの輝かしい実績

スバル「レガシィ」パワーシート&後席シートヒーター標準は反則だろ

スズキ「エスクード2.4」本格派の証・ラダーフレーム

三菱「アウトランダー」プレミアムな内装にこだわったSUV

BMW「1シリーズ」RWDのCセグ=個性派

メルセデス「Aクラス」フロントデザイン&ユーティリティ=ザ・ドイツ車

アウディ「A1」該当車これだけは・・・ちょっと苦しいかも

VW「ゴルフ」知名度抜群・やっぱり芯が強い

フォード「フォーカス」現在バージョンアップ中・未完成の魅力

シトロエン「C4」パノラマミックウインドウなど付加価値が高い

DS「DS3」次世代プレミアムが誇る隙の無いデザイン

プジョー「308」ドイツのお株を奪うような機能美

ルノー「メガーヌ」スポーツモデルは有名だけど、ベース車は?

フィアット「500X」ブランドの野心の表れか・・・

アバルト「500」カスタム後で200万円台はお得かも

アルファロメオ「ミト」コンパクトらしからぬ存在感に1票!

ミニ「ミニ5ドア」価格の割にセンス良くまとまった内装

シボレー「ソニック」コンパクト・ナンバー1の操縦安定性


予想以上に多くて、6カ国21ブランドも出てきてしまいました〜・・・しかも一筋縄ではいかない味のあるモデルが多い気が(これから楽しそう)!日本での販売が多い(1000台以上/月)主要15ブランドの内で、200万円台の設定が無かったのは「レクサス」と「ボルボ」のみです(ダイハツはOEMなので除外)。残った12ブランドとマイナーな輸入車ブランドがさらに9つもありました(競技用は除外)。

  次回からは、順位を発表しつつその順位になる理由を説明していきたいと思います。(どうせ日本車が上位にくるんでしょ!)まあそうですかね・・・。2月中には21台全部終わらせたいと思いますので、よろしくお付き合いください。

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2016年1月17日日曜日

ジジイばかり熱狂のロードスター・・・若者のクルマはどこに?

  2015年の日本COTYを受賞したマツダ・ロードスター(おめでとうございます)。さてこの賞が意味するところを厳密に解釈すると、今年最もジジイ連中が熱狂したクルマがマツダ・ロードスターでしたよ!ってことになります。僅差で2位になったS660も立派!こちらもまるで見境の無いくらいに年配のユーザーが群がってます。自動車税が安い!なんともセコいジジイ連中が大喜びのスポーツカー・・・ですね。とりあえず、若者はドン引きです!!!いいクルマなのかもしれないけども、こんな分別もないジジイと同じ車種に乗るなんてまっぴらご免だ!!!

  マツダ、スバル、BMW、メルセデスとか・・・とりあえず「いいクルマだね!」とステレオタイプに言っちゃうオッサン身の回りにいませんか? そういう人って、ちょっとあれこれツッコムとなにが「イイ」のかさっぱりわかってなかったりします。こういう人は結局は完全に他人の価値観の中でクルマを判断しているに過ぎないですね。まあお仕事がお忙しくてクルマなんて気になってられない!ってところなんでしょうけども・・・。

  驚くべきことに自動車雑誌で書いているライターにも、こういう「低俗」な人がとっても多い!素人ならまだしもプロライターなのに「自分(の意見)が無い」(表現していないだけかもしれないですけど)・・・ちょっと一例を挙げると、故人である徳大寺有恒さんが続けていた1年に1回発売されるシリーズ本があるのですが、2016年版はいよいよ後継ライターの手に完全に委ねられて出版されました。まあプレッシャーも相当にあったとは思いますよ。しかしまさか!とは思ってましたが、読んでいてこっちが恥ずかしくなるくらいの・・・に呆れました。まあこんなライターさん達が選んでいるのが日本COTYですよ。

  「自分で考えない人々」(某評論家が業界を皮肉って使っていた)という括りは、ライターだけでなく、情報の受け手である大部分のオッサンユーザーにまで拡大できるのかな。そんな人々が他人まかせの「根拠」をもとに「いいブランド」だと言い張るマツダ、スバル、BMW、メルセデス・・・。反対に「ダメなブランド」だと卑下するのが日産、ホンダなどなど。しかしですよ、アテンザとティアナ乗り比べてみてください。決してアテンザ勝ちにはならないと思いますよ。デミオとノートだって同じ(これに関してはノートの勝ちだと思ってますよ!だってウチのお袋が言うんですから!笑)。

  M・S・B・Mの4ブランドのクルマの「良し悪し」以前に、こんなに気味悪い取り巻きがたくさんいるブランドなんてとりあえず関わり合いになりたくないですし、同類と見做されたくもないので、この4ブランドは当面の間(おとぼりが冷める間)はスルーしておきたいです。あとVW、アウディ、ルノー、プジョー、シトロエンなんかも、いかにもセコそうで周囲を気にしてばっかりの「小粒」なオッサンがおどおどしながら乗っているイメージで嫌ですね。・・・あ〜あ若者が乗りやすいちょうどいいブランドってどっかにないですね(そんなこんなでみんな年をとっていくのか・・・)。

  とりあえず「しょぼい・サラリーマン風情なオッサン」がまず寄り付かないようなブランドってないのですかね? そういう視点で見事に成功しているマーケットが「ヤンキー仕様」かもしれないです。先代までのオデッセイがまとっていた狂犬のイメージだったり、現行のbBやタントカスタムなどのイカツイ・フェイス。これならば周囲を気にするショボいオッサンはまず寄り付かないです。彼らがネットの掲示板で暴走〇〇!とこれらのクルマをバカにして憂さ晴らしされているのも妙に納得できます。ヤンキーデザインを見事に販売促進につなげるなんて、やはり自動車メーカーのマーケティング能力はスゴい!これぞ「必要悪」「毒を喰らう」という表現がピッタリ。某自動車雑誌が特集でこの手のクルマの流行を小バカにしてましたが、メーカーの意図すらわからない、ぬるい記事を書いているからいつまでも「廃刊」の危機から抜け出せないのでは?(マーケティングセンス無し)

  「若者のクルマ離れ」を心配する還暦前後のライターが多いです(ネタが無いのかな?)。ちょっと読んでみると若者にはカネが無い!みたいなステレオタイプな話ばかり・・・(素人意見と同レベル)。20年前と比べてクルマの価格が上がってきているのは確かですけど、生まれたときから立派な家と財産が残されていて、おじいちゃんが成人祝いにクルマ買ってくれる!なんて少子化時代の恵まれた子もそれなりにいて、せっかくの申し出にも「マツダとかスバル(みたいなオッサン車)なら要らない・・・維持も面倒だし」っていうホンネすら持つ世代でもあるんですよ。

  もし「クルマ離れ」がそこまで深刻なものであると思っているなら、還暦前後のステレオタイプなライター自身が率先して業界を引退して、これまで引率してきた「しょぼいオッサン」連中にも「退去」を勧めたらいいんじゃないですかね!「BMWは若者のブランドだ!いい年したオッサンが乗るのはいかがなものか?」とハッキリ言えばいいと思うのです。別に若者がクルマに興味が無いわけでもないし、間違ってもクルマが買えないわけでもない!結局のところ日本全国のダサ過ぎるオッサン達が徹底的に邪魔なだけじゃないの?・・・と思うのですが。

  1980年代の若者が熱狂したカーライフはおそらく今よりも幸せなものだったと思います。クルマに関しても今よりもずっと質実剛健な気風で、一家の主ともなれば「スポーツカーなんてもってのほかだ!」という整然とした思想が幅を利かせていて、スポーツカーを乗り回すオッサンなんて今よりもずっと少なくて完全にアウトローな存在でした。 オッサン世代が無難なクルマ(4ドアのセダンとか)に乗っていたからこそ、バブル期の若者はスポーツカーや2ドアクーペをそのまま素直に選ぶだけで「若者らしく」振る舞うことができたと思います。

  それが今の若者は・・・クルマを買おうにも、「86」「ロードスター」「S660」「コペン」「CR-Z」「ボクスター」「SLK」「Z4」どこを向いても、ハゲ&デブなオッサンが乗っていそうなイメージまでベッタリ付いてる! まともな感性の若者ならばとりあえず遠慮してしまう(絶対に選ばない)・・・。家の近所には休みの日になるとプジョー308CCをフルオープンで乗り回す、一見しょぼくれた「窓際族」風情のオッサンが実在します。服装が超絶ださい!◯ゲているのになぜルーフを開けちゃうのか? あと古ぼけたSLKを顔面さらしてフルオープンで走らせる地味な夫婦・・・ちいさなクルマに巨体が2人ひしめいていてクルマが超絶に小さく見える(軽オープンか?)。おそらくルーフを閉めたらサウナ状態なんでしょうね。

  失礼ですけど、完全にクルマ文化を履き違えてると思います・・・そんな使われ方をされてるプジョーやメルセデスに謝れ! そんな汚い姿を見なきゃいけない近所の人々にも謝れ! ルーフ開けるなら、あまりクルマが走ってない辺境のドライブルートでやってくれ! 「どんな乗り方しても自由!」・・・という考え方が無くならない限り、クルマが再び魅力を取り戻すことはないでしょうし、「若者のクルマ離れ」にも歯止めがかからないでしょう。

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2016年1月16日土曜日

レクサスGS-F ニッポンの高級車事情

  ユーザーに対して「クルマにお金をかけましょう!」と積極的に「啓発」するコト無くして、高級車の販売は成立しない・・・それがネット時代の常識になりつつあります。誰もが中古車販売店の在庫リストに手軽にアクセスできるようになって、メルセデスやレクサスの最上級セダンが実際にどれくらいの価格で流通しているのかがバレバレです。メーカーが付ける本体価格と実際の中古車価格の間には思っていたほどに相関性ななく、日本でどれくらいの販売台数なのか?が最も重要なポイントになっているようです。

  大雑把に言ってしまうと、ブランド全体で年間5000台以下に留まっているブランドの中古車価格は想像以上に高いです。具体的にはルノー、プジョー、シトロエン、DS、フィアット、アルファロメオ、アバルトといった比較的に廉価なブランドでも、実際に探すと結構な価格です。一方で、メルセデス、アウディ、VW、BMW、ボルボ、ミニの「6大輸入車ブランド」は、供給過多なようで結構あっさりと予算内で欲しいクルマが見つかるのではないでしょうか。

  輸入車に比べて圧倒的なシェアの日本車は、当然にそれよりもさらに安いはず!なのですが、2005〜2011年くらいの年式の高級車は輸入車にシェアを奪われたために台数が少ないようで、不人気の割にそれなりの価格で推移しています。2007年の暮れに発売された日産GT-Rは、中古車価格が下がらないような配慮をするとメーカーが宣言したクルマで注目されました。発売時から反響は大きく、777万円から漸進的に価格を1000万円まで上げるなどして、販売台数を上手くコントロールしているようで、中古車価格も500万円〜と見事に高止まりしています。

  「値上げ」をしない(できない)ブランドは、日本の高級車市場から自然淘汰される。これは中長期的な視野で見れば、どのブランドにも当てはまる真実だと思います。最近の10年で大きく価格が上がったクルマと言えば・・・「ポルシェ911」でしょうか。このクルマは3世代以上前のモデル(俗に空冷と呼ばれる)の中古車価格が急上昇するなど、もはや投機用商品として認知されつつあります。300万円で買って2年乗って400万円で売れた!なんて話も・・・。

  ポルシェ911に限らず、「値上げ」されている希少モデルならば同様のことはしばしばあるようです。例えばロータス・エキシージというスポーツカーもこの数年で600万円台→1000万円まで価格が上昇しましたが、やはり中古車で同様のことが起こっていて1年乗ったけど、買った価格と売った価格が同じだった!(実質値上がり)なんてことは珍しくないようです。・・・ただしスーパーカーを除くと、輸入車ではポルシェとロータスくらいですかね。

  スポーツカーに関しては日本車も熱いです。最終型ランエボは、20年前と比べて価格は約2倍になりました(200万円→400万円)。ライバルのスバルWRX STIも昨年の10月に発売した限定モデル(S208)がなんと600万円!!!でしかも即日完売!!!カタログモデルも400万円に迫る水準まで上がっていますが、とんでもない中古車価格が付くのは限定モデルです。

  さてさて・・・日本の高級車といえば、安心して買えるサポート体制に定評がある「レクサス」が今後の展開のカギを握っているわけですが、昨年発売したRC-Fに続き、いよいよGS-FというV8エンジン搭載のモデルが登場しました。RC-Fがおよそ1000万円だったので、ボディが大型で車格も上がるGS-Fの価格が注目されましたが・・・意外にも1100万円に落ち着きました。果たしてこの価格でそれなりの中古車価格が維持できるのでしょうか? もちろんこのクルマの最終的な売れ行きにも左右されるでしょう。この価格設定に吸い寄せられる富裕層は一定割合はいると思われるので、それなりには売れることが予想されます。

  ちなみにこのGS-Fと同じくらいの車格を誇るライバルモデルの「BMW M5」ですが、残念ながら中古車市場におけるプレミア感はほぼ無い状況で、新車価格が1500万円にも関わらず、7年以上(車検3回)経過したモデルでは300万円以下の価格帯で在庫車がダブついています。これが1800万円する「E63 AMG」でもやはり7年で300万円という水準は変わらないです。これだけのモデルが300万円でもなかなか買い手がつかない・・・これはBMWやメルセデスのブランド全体の価格帯が、この数年で大きく下がっていることにも影響を受けているのかな?という気がします。同じ高級セダンでもポルシェやマセラティが展開するものは、いくらか高い評価を受けているようで、どちらも本体価格が1000万円程度にもかかわらず「M5」や「E63AMG」よりも高い水準にあります。(ポルシェ、マセラティも今後はどうなるかわからないですけど・・・)

  これらから判断すると、現段階ではレクサスのカタログモデルでは、中古車価格を高い水準で維持することは期待できない!と思われます。高級セダンを所有するとどんないいことがあるのか? これが全く示せていない現状では、せっかくの「GS-F」の開発が徒労に終わってしまうのかな・・・という気がします。「世界のトヨタ」の世界標準プレミアムブランド・レクサスですから、なんとか知恵を絞って、新世代の高級セダンを楽しむトレンドというものを新たに作っていってほしいとは思いますけども、やはりレクサスの「一人相撲」ではなく、日産やホンダを巻き込んだ開発合戦を演出していかないと難しいかもしれないですね。2000年頃の「アリスト・ターボ」vs「セドグロ・ターボ」の世界最速セダン対決みたいな盛り上がりが懐かしい限りです。


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2016年1月11日月曜日

人生最初の輸入車にふさわしいブランドは?

  憧れに輸入車ブランドといえば・・・マセラティやベントレーなどそれぞれにあれこれ思い入れがあることと思います。私は「漠然と憧れる!→乗ってみよう!→金額にぶったまげる→人生を考える(仕事をがんばる)→いろいろ手段を尽くす(中古車など)→使用環境を考えて躊躇→とりあえず保留→しばらく忘れる→ふとしたきっかけでまた憧れる」の無限ループをかれこれ10周以上はしてます。どうやったらごくごく自然に「憧れのクルマ」とともに豊かなカーライフを過ごすことができるのか?っていう永遠のテーマと格闘して10年・・・。ここまで「踏ん切り」が付かないのだから「向いてない」のかな?と諦めたい気分すらします(日本車好きなんで!と周囲には言ってますけどね)。

  2015年の普通車の販売では、約10%が輸入車になっているそうで、ここから業務用を取り除いた一般ユーザー向けだけならば、かなり高い(20〜30%くらいか?)輸入車率に達しているのは確かです。東京都の多摩地区に住んでいますが、体感で50%くらいあるんじゃないですかね? 特にセダンに関してはメルセデスやBMWの数が完全にトヨタを越えています。それでも近所で見かける輸入車は、言葉が悪いですけど、エンジンフードを開けたら日本車と同じような部品が詰まっているだけで、「憧れ」とはちょっと違うものかな・・・(それなりに楽しそうだけど)。

  これだけエンジンの排気に規制がかけられた時代に、クルマの設計に過度にストイックさを求めるなんてバカバカしいとは思うんですけどね・・・。中古屋で二束三文で売られている輸入車では満足できないし、実際にディーラーでフードまで開けさせたりしてドン引きされてますけど、メルセデスとかVWとか大体見たらガッカリしますよ。スッカスカじゃん(ワイドなクルマが多いから余計にそう見える)! 防音素材が明らかに小さい! などなど・・・スバルのゴチャゴチャしたエンジンルームの方がよっぽど興奮します。日本車の方がボデーや内装の質感に無駄にやたらこだわっていたりするので、ルノー、プジョー、シトロエン、BMWといったあたりはそこでテンションがちょい下がります。

  とりあえず「輸入車ガイドブック2016」を取り出して掲載されているブランドを仕分けしてみました。

アバルト、アルファロメオ、アウディ、BMW、BMWアルピナ、キャデラック、シトロエン、DS、フィアット、ジャガー、ジープ、ランドローバー、リンカーン、メルセデス、ミニ、プジョー、プロトン、ルノー、スマート、VW、ボルボ

とりあえずこれらのブランドは、日本車とあまりにも要素が共通になり過ぎていて「却下」です。やっぱり輸入車を所有する歓びこそが重要で、それってのは突き詰めると「他のブランドでは味わえない」だったり「日本車では得られない魅力」だったりするわけです。

  じゃあどんなブランドが残っているのか?というと、

アストンマーティン、ベントレー、ケータハム、シボレー、クライスラー、フェラーリ、フォード、ランボルギーニ、ロータス、マセラティ、マクラーレン、モーガン、パガーニ、ポラリス、ポルシェ、ラディカル、ロールスロイス、ルーフ、テスラ

  まだまだ結構あるんですね。それでもこの中から「富裕層向け」(パガーニ、ルーフ)と「趣味性が強過ぎる」(ケータハム、モーガン、ポラリス、ラディカル)を取り除くと。

「〜1000万円」・・・シボレー、クライスラー、フォード、ロータス、マセラティ、ポルシェ、テスラ

「2000万円〜」・・・アストンマーティン、ベントレー、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレン、ロールスロイス

だいぶ絞れてきました・・・。結論としては手軽な価格で輸入車らしさ(日本車とは違う文化)を感じたいならば、「プレミアム化」されていないアメリカの大衆ブランドがてっとり早いみたいです。大排気量のカマロ(シボレー)、300C(クライスラー)、マスタング(フォード)に乗って、日本のインフラサイズの小ささや、渋滞でのクソみたいに悪化する燃費に多少は苛立ちを感じながら1年くらい乗っていれば、人間的にも大きく成長して、日本をこれまでとは違う視点で見つめることができそうです。

  アメリカ車の大型セダンはちょっと無理だな・・・ってのは偏見だと思いますよ、サイズと燃費を考えたらマセラティのセダンだってほぼ同じサイズです。そういう人はアメリカ車が無理なんじゃなくて「フルサイズセダン」(一般に5m超のセダン)が無理なんだと思います。サイズはともかく大排気量がダメというなら、「乗用車の革命」と話題のEVラグジュアリーセダンの「テスラ・モデルS」がいいかもしれないですね。

  あとは「比較的に」リーズナブルな価格で乗れるのが、ロータスとポルシェということになります。たしかに天気のいい休日に市内を徒歩で散策すると、分譲マンションの傍にある青空駐車場に結構あるんですよね。「ボクスター(ポルシェの廉価オープンカー)を青空に常置するかぁ?」と思わず突っ込みを入れたくなる。エリーゼ(ロータスのオープン)も露天に容赦なく置かれてます。もちろんS2000もMR-Sもロードスターも(全部ソフトトップ)見られます。スポーツカー好きは多いなーと感心する一方で、「ソフトトップは絶対にガレージだろ!」という固定観念が・・・。

  300万円くらいで程度のいいボクスターやエリーゼを手に入れて、ガンガンと気持ちよく使う! 幌に穴が空くような落下物があれば、どんなクルマだってダメージあるでしょう!一度だってそんなことは無かったわけだから、まあ大きな問題はないんでしょうね。風雨にさらされて幌が痛んできたら交換だってできるでしょうし、余談ですがダイハツコペンもソフトトップにして手軽に幌が変えられます!で良かったのかも。

  一生サラリーマンで過ごすなら、「アメリカンなフルサイズセダン」か「ロータス&ポルシェのオープン」のどちらかで我慢するしかないですね(マカンでもいいけどさ・・・)。閉塞的で低成長な日本で豪華なクルマに乗っても意味がない・・・という意見もありますが、日本にはオシャレな観光地が徐々に増えてきてますし、クルマで楽しむ場所(リゾートホテル、別荘)もたくさんありますから、ビジネスで頑張って、フェラーリ・カルフォルニアTでも駆ってバカンスを楽しみたい!なとちょっと野心的な今日この頃です(他に楽しいことがないからさ・・・)。


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2016年1月9日土曜日

円盤デザインにシルバーは鉄板だ!アウディTT・フェアレディZ・Cクラスなど

  「マツダの現行モデルはとにかく「シルバー」が似合わない」・・・マツダ車の購入を考えている人はこのことは絶対に覚えておいたほうがいいですよ。マツダのデザインは今では「絶対正義」「日本メーカーの誇り」だとして崇められてますけども、その手法はチーフデザイナーの前田育男氏の手腕によって、古き良き自動車デザインを掘り起こしてそのエッセンスを拾い集めることで、クルマに憧れを抱き続ける心の中は少年のままのオッサン連中がドキドキしてしまうデザインへと仕立て上げている仕掛けに過ぎません・・・なんて偉そうなこと言ってみました。

  例えばマツダのフラッグシップであるアテンザをシルバーにしてみると・・・これが残念過ぎるくらいにダサいことに(マツダもカタログに書いあげればいい!シルバーの選択は慎重に!って・・・)。ものすごく簡単に言ってしまうと、BMW5シリーズやスカイラインもそうですけど、あのサイズで顔つきが似ているこの2台もシルバーは相当にイケてない・・・というか絶対NGレベル。よってアテンザも同様の理由でNGです。そもそも4.8mクラスのセダンにシルバーが許されるのは例外的にメルセデスだけ。やらたと「穴」が空いているあのアグレッシブなフェイスだと妙にシルバーが似合うんですね。SクラスやCクラスは流線型を多用した表面構成とシルバーの相性が絶妙です。

  レクサスは現行ISの発売時から採用を始めたシルバーでデザインに関する賞を獲ったりしてますが、やはりGSやLSがシルバーだとなんだか締まりが悪いですし、ISのシルバーもなんだか地味で3年〜5年の使用に耐えられる気がしません。それでもレクサスのディーラーに行くと、シルバーやグレーはお手入れが楽ですよ!とディーラーの人は甘い言葉をささやきます(在庫があるらしい)。それでもやはり買ってから一番後悔するパターンがシルバー・・・そして次にブルーです。この2色は無難かと思いきや全然無難じゃないんです!特に高級車を買う際には要注意(というよりやめとけ!)。

  逆にシルバーが絶対にいい!というケースもあります。先日家の近所で見かけた「アルファGT」というDセグ車をベースにしたクーペは、シルバーじゃなきゃ世界観が十分に発揮できない!というくらいによく似合っています。いわゆる「円盤」デザインってやつです。1998年にデビューして世界に衝撃を与えた初代アウディTTの斬新ながらも、新たなスペシャルティカーデザインの原点になるだけの完成度を誇った「円盤」モチーフ。そこから生まれた多くのフォロワーの一つがこの「アルファロメオGT」です。

  スーパーカーでもラグジュアリーサルーンでもないですけど、まあ言うなれば「小型プライベートマシン」といった風情のクルマです。それでも比較的に手頃な価格にも関わらず「走り」のスペックはかなりの本格志向で満足度も高い。バブル後でもまだまだ中流な人々が跋扈する日本でこの時期のアルファロメオは大ブレークしました!現行のミトやジュリエッタとは設計の部分からだいぶ違っていて、その「こだわり」にお金を払いたくなるクルマが多かったです。アルファ166という上級サルーンはコケましたけども、3シリーズと対峙する「156」「159」とそのクーペ版の「GT」と「ブレラ」の4台はいずれも「円盤デザイン」でした。アルファといったら「赤」がテーマカラーですけどもこの4台を今から中古で探すなら第一希望はどれもシルバーですね。

  さて初代アウディTTから広がった「円盤デザイン」ですが、ものスゴい勢いで広まります。基本的な定義として、全長が長過ぎず、全高は低めで、ワイドさが強調されるフロントデザインを備え、側面ウインドーは小さめでキャビンの存在感を消したもの・・・これら全てに当てはまるのが「円盤デザイン」です。2000年代だけでもざっと・・・「フェアレディZ(33型)」「ケイマン(987型)」「RX8」「VWシロッコ」「クライスラー・クロスファイア」「ボルボC30」「プジョーRCZ」「ホンダCR-Z」 などなど。 やっぱりこの手のデザインはどれもシルバーが似合うクルマばかりだ〜!と言いたいところですが、やはりマツダはダメだ・・・RX-8だけはどうしてもシルバーが似合わない。マツダの「顔」の問題なんでしょうか? あと「ホンダCR-Z」はメタリックはありますが、なんとシルバーの設定がないです!さすがはホンダ!謎だ・・・謎すぎる。

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